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楽しく働き、成果を出す。仕事への意識を変えるオフィス改善

パイオニア株式会社様

楽しく働き、成果を出す。仕事への意識を変えるオフィス改善

COMPANY INFORMATION

パイオニア株式会社 icon_link

川越事業所:埼玉県川越市山田25-1

オーディオ事業からスタートし、現在は「未来の移動体験を創ります」を企業ビジョンに、モビリティ領域において革新的な製品やサービスを生み出し、新しいビジネスモデルを構築しているパイオニア株式会社様。生産拠点である川越事業所では、生産部門の休憩室と会議室をキャンプ仕様のアウトドア空間に一新し、執務スペースにフリーアドレスを導入しました。その狙いと効果について、生産関連部署の皆さんに話を伺いました。

 

 

お客様:パイオニア株式会社 川越事業所

生産統括グループ 生産部 生産2課 課長 阿久津 武様、村田 真樹子様

同グループ サプライチェーンマネジメント部 TPS推進課 高野 芳子様

(担当:スノーピークビジネスソリューションズ HRS事業部 大塚美樹)

ものづくりを軸に、ソリューションサービス企業への変革を目指す
ものづくりを軸に、ソリューションサービス企業への変革を目指す_2

ものづくりを軸に、ソリューションサービス企業への変革を目指す

---パイオニア様の事業概要を教えてください。

 

弊社は1938年に音のパイオニアとして創業し、今年で85年目を迎えます。これまで、ホームオーディオ、カーエレクトロニクスといった分野を中心に世界初、業界初となる製品を多く生み出してきました。

 

2019年の非上場化後、経営陣を外部から招へいするなど構造改革を進めてきました。現在は、モノづくり(ハード)にコト(サービス)をかけ合わせたソリューションサービス企業への変革を加速させています。コンシューマ向け市販事業や自動車メーカー向けのOEM事業のモノづくりを核にしながら、新しいサービス・ソリューションを開発するNP事業やデータソリューション事業、サウンド事業、光ストレージ事業など、グローバルにビジネスを展開しています。

 

埼玉県にある川越事業所は、敷地面積約38,000平米の規模を誇る製造拠点です。ここでは、OEM事業を中心にカーナビゲーションやカーオーディオの開発・設計・生産を担っています。派遣社員、グループ会社社員も含めると、2,000人強の従業員が働いており、そのうち私たち生産部門のメンバーは460名ほどになります。

出社が楽しくなるオフィスをつくりたい

出社が楽しくなるオフィスをつくりたい

---キャンピングオフィスを導入した経緯を教えてください。

 

私たち生産部門はコロナ禍であっても在宅ワークができず、仕事をするには出社する必要があります。そこで、どうせ出社するなら、みんなに楽しく過ごしてほしいですし、会社のことを好きになってもらいたいと考えていました。そのために何かできないかと検討し、生産部門のみんなが使う休憩所や会議室を改善してみようという話になりました。

 

面白いオフィス改善案を探していたときに、スノーピークビジネスソリューションズさんがキャンピングオフィスを手がけていると知ったのです。ホームページで導入事例を見てみると、オフィスにテントを張ったり、焚火台を置いたりという発想が飛び抜けていて面白いと感じました。

 

キャンピングオフィスを実際に取り入れている株式会社PHONE APPLIさんのオフィスも見学させてもらいました。グリーンがたくさんあって自然を感じられる一方で、デジタルサイネージがかっこよく流れていて、こういうオフィスなら楽しく、ワクワクしながら働けるだろうと思いました。

 

また、PHONE APPLIの社員さんがフリーアドレスのオフィスで自由に働いている姿を目の当たりにし、これまで個人デスクがあるのは当たり前だと考えていましたが、そうではないと気づかされました。そこで、初めは生産部門の休憩室と会議室のみ手を加える予定だったのですが、執務スペースの一部にフリーアドレスも導入しようと決めました。

業務改善の成果を、オフィス改善で現場へ還元する

業務改善の成果を、オフィス改善で現場へ還元する

 ---キャンピングオフィスやフリーアドレスを取り入れるにあたって、社内調整は大変でしたか? どのように進めていったのでしょうか? 

 

うちの会社はいいものはどんどん取り入れようという気風があります。それでも、キャンピングオフィスを提案する時は、「やりすぎだよ」とか「もう少し費用を抑えられるんじゃないの」といったネガティブな意見も出るのではないかと思っていました。ところが、現場からは前向きな意見が多く、苦労という苦労は正直ありませんでした。上層部の反応も良く、社長や役員も見学に来るなど大変好評でした。

 

ただし、オフィス改善の予算は、私たち生産現場の業務改善によって生み出したものです。現場では生産性を上げるための工夫を日々行っていて、製造ラインの見直しによって捻出した予算を働く人たちに還元したいという想いもありました。自分たちでつくり出した予算だったので、稟議は通しやすかったです。限られた予算ですので、自分たちでできるところはやろうと、資材を買ってきてビスを打ったり、看板をDIYしたりして、削れるコストは削りました。

テーマは「Work as Life」。遊ぶように仕事をする空間
テーマは「Work as Life」。遊ぶように仕事をする空間_2

テーマは「Work as Life」。遊ぶように仕事をする空間

---オフィス改善やフリーアドレスの導入で実現したかったのはどんなことですか?

 

念頭においていたのは、「Work as Life」という言葉。つまり、仕事を遊びのように楽しめる場所にすることです。アイテム選び一つにしても、いかに面白く、楽しくなるかを基準に考えました。

 

休憩所にはラウンジシェル(座敷スタイルのシェルターテント)や焚火台を置いて、誰もがくつろげる空間になっています。焚火台にはセンサーを取り付けて、人が周りに座るとイミテーションの焚火が点くようになっていて、休憩所の中でも一番に席が埋まる人気席です。

 

4つある会議室は、それぞれのコンセプトに基づいた名前がついています。キャンプ仕様になっている「公園」の部屋では、寝っ転がりながら会議ができるように床には人工芝を敷き、キャンプチェアやビーズクッションなどを置いています。

 

フリーアドレスの席では、疲れたときにリフレッシュできるようにソファを置いて、オモチャやいろいろなジャンルの本を揃えています。集中したいときに使える集中ブースもあります。製造現場は紙の資料を減らすのが難しいため、フリーアドレスは希望制で始めました。導入当初は希望者が半数程度だったのですが、少しずつペーパーレス化も進み、固定席からフリーアドレスに移行する人が増えています。

 

初めは、フリーアドレスの席でもキレイに使ってもらえるだろうかと懸念していたのですが、今は仕事が終わると私物をロッカーに片付ける習慣がしっかりとできています。むしろ以前よりオフィスをキレイに使おうという意識が芽生えているようで、フリーアドレス導入にはこんな効果もあるんだとうれしい驚きでした。

コミュニケーションとモチベーションへの変化が見られた

コミュニケーションとモチベーションへの変化が見られた

---オフィス改善について、生産部門の皆さんの反応はいかがでしたか?

 

オフィス改善の前後に、メンバーにアンケートをとりました。取り組み前から期待は高かったのですが、取り組み後のアンケートでも概ね導入をしてよかったという声が集まっています。

 

まず休憩所に関しては、87%の人が「改善して良かったと思う」「どちらかというとそう思う」と答えてくれました。また、「くつろげる」は86%「会話が生まれると思う」は72%という回答で、いい印象をもってもらえたようです。「公園」の会議室についても、「活気が生まれる」「リラックスできる」「開放感がある」といった項目で50%以上のよい評価があり、こちらも良い結果になったと思います。

 

フリーアドレス席は、導入してよかったという回答が90%でした。「組織の連携が強くなりそう」は71%、さらに他部署も含めた業務上のコミュニケーションだけでなく普段の何気ないコミュニケーションも増えそうといった声も多く集まりました。「仕事が楽しくなりそう」「集中できそう」といった項目でも評価が高く、仕事に向き合う気持ちの面でも変化があったようです。

生産部門のオフィス改善事例を発信し、取り組みを拡大したい

---オフィス改善について、今後の展望がありましたらお聞かせください。

 

川越事業所は大きな生産拠点なので、休憩所は今回改善した場所以外にも点在しています。今回は生産部門の社員主体で進めたオフィス改善でしたが、今後は川越事業所全体、そして会社全体を巻き込んだ取り組みにしていきたいと思っています。

 

そのためにも、生産部門の事例をもとに、働く環境を改善するとどういった効果が生まれるのか発信していきたいです。社内広報誌で大きく取り上げてもらったら、他部署でも改善をする動きがでてきたと聞いていますし、新聞社からも取材依頼をいただきました。製品やサービス以外で弊社をPRできる絶好のチャンスですので、今後も積極的にPRしていきたいと思っています。

 

また、毎年新入社員のオフィス見学があり、キャンプ仕様の休憩所や会議室は見学ルートに組み込まれています。新入社員は本社勤務になることが多く、ここにはほとんど配属されないのですが、それでも、このように楽しく働いている部署があることを知ってもらい、会社により良いイメージをもってもらえたら嬉しいです。そうすれば、本社の働く環境もさらに良くなっていくと思います。

---パイオニア株式会社様、取材のご協力ありがとうございました!

 

>>オフィス空間デザインについてはこちら

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