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不規則に変動する在庫情報を網羅しトレーサビリティの実現へ

株式会社 GSユアサ様

不規則に変動する在庫情報を網羅しトレーサビリティの実現へ

COMPANY INFORMATION

株式会社 GSユアサ icon_link

京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1番地

自動車やオートバイの蓄電池で知られるGSユアサ様。高度な技術力で革新的な製品をあらゆる分野へ供給し、自動車用電池では世界トップクラスのシェアを誇ります。

同社の電源システム生産本部のある京都本社と川越事業所では、現在、スノーピークビジネスソリューションズのシステムが活躍しています。現場の作業効率を向上させながら、複雑に動く部品のトレーサビリティをいかに実現するか。システム導入成功の背景には、きめ細かなコミュニケーションによる相互理解がありました。

 

お客様:株式会社 GSユアサ  

産業電池電源事業部 電源システム生産本部 北之原雅樹様、漁野斗和様

 

(担当:スノーピークビジネスソリューションズGIS事業部 松井勇樹、糟谷依子)

 

※安全を確認した上で、撮影のため保護メガネを一時的に外しています。

地上・深海・宇宙まで、なくてはならない技術を提供
地上・深海・宇宙まで、なくてはならない技術を提供_2

地上・深海・宇宙まで、なくてはならない技術を提供

---GSユアサさんの会社概要を教えてください。

 

GSユアサは100年を超える歴史を持つ、エネルギー・マネジメント・カンパニーです。自動車用の蓄電池をはじめ産業用各種電池、リチウムイオン電池、特殊電池、電源システム、受変電設備、その他電気機器の製造・販売を行い、国内はもとより世界19カ国で事業を展開しています。

弊社の製品は、自動車や鉄道、発電所、上下水道やビル、工場、サーバーなど各種インフラを支えているほか、航空機、国際宇宙ステーション(ISS)、有人潜水調査船にも使用されており、地上から深海、航空、宇宙まであらゆる分野で弊社のテクノロジーが活躍しています。

 

電源装置は交通機関や水道施設、スーパーやビル、携帯電話の基地局などに置かれ、大規模な停電や電源トラブルに備えたバックアップ電源として安全・安心な日常生活を支えています。この電源装置を生産している産業電池電源事業部 電源システム生産本部の部材・半製品を取り扱う倉庫部門でシステムを導入しました。

不規則に変動する部品の在庫管理、棚卸が課題に

不規則に変動する部品の在庫管理、棚卸が課題に

---システムの導入を検討した経緯をお教えください。

 

電源システム部門では、お客様のご要望に合わせて電源装置の設計・生産を行います。そのため我々が扱う部品は受注内容によってサイズも数量も大きく変動し、その都度、状況に応じて在庫部品を最適な場所で保管しなければなりません。つまり、それぞれの部品をあらかじめ定められた場所に保管する、という単純な管理ができず、現場は常に臨機応変の対応が求められてきました。

 

そこで以前は熟練した従業員が手作業で在庫管理を行い、不規則に変動する部品の数量や所在を把握してきました。ただ、少数の人間のスキルに依存する管理はリスクが高く、棚卸も苦労する状況でしたので、人事異動に備えて数年前から各種ソフトを使ったデータ入力での管理、仕組み化を進めました。その後も改善を重ねてきましたが、将来の保守には課題があり、一層の作業効率化には基幹システムとの連携も必要なフェーズとなったため、本格的なシステム導入を目指すことにしたのです。

柔軟なパッケージと基幹システムとの連携に期待

柔軟なパッケージと基幹システムとの連携に期待

---スノーピークビジネスソリューションズ(以降、SPBS)のシステムを選ばれたのはなぜでしょうか?

 

最初は棚卸と入出庫管理をユニットでできるシステムはないか、とウェブで検索。ヒットしたのが、SPBSさんでした。もともと趣味でキャンプするのでスノーピークのことは知っていましたが、システム関連の事業があることは知りませんでした。あのスノーピーク?と半信半疑(笑)で資料請求をしたところ、その日のうちに営業の方からご連絡をいただき、詳しい状況をお話しさせていただいたんです。

 

現場の負担を軽減しながら棚卸と入出庫管理をユニットで行いたい、部品の内容や保管場所が変動しても都度どこに何が何個あるか一つひとつ記録を残したい、など弊社の要望を実現する策としておすすめいただいたのが、基本パッケージ「iSTARTER®※」です。説明を伺うと、在庫管理や検品管理など必要な機能を組み合わせれば、弊社の希望を叶えることができる、と容易にイメージができました。

 ※さまざまなデータ管理パターンを用途や目的別の基本機能に絞ってシリーズ化したベースシステム

 

しかも、基幹システムを扱う情報システム部にSPBSさんの話をすると、弊社の別部署で既に何件かの実績があることがわかり、それならますます安心じゃないかと。基幹システムへの理解があり、情報システム部ともスムーズに連携できるのはSPBSさんしかないと考え、採用に至りました。

コミュニケーションを大切にし、現場のことを理解する姿勢

コミュニケーションを大切にし、現場のことを理解する姿勢

---システムの導入にあたって弊社のサポートはいかがでしたか。

 

今回、弊社の京都本社と川越事業所でシステムを導入したわけですが、構築にあたっては現場に何度も足を運んでいただき助かりました。何かあれば工場の操業開始時間に間に合うように、オンラインの打ち合わせやチャットを交わすなど、サポートは常にフレキシブルで丁寧でした。

 

実は最初、要件定義の中で何らかのミスマッチが起こるのではないか、と少し懸念していたんです。というのも、現場で実務に携わる人間は、無意識のうちに相手が業務を理解している前提で要望を話しがちです。一方で、システム会社はシステム開発の文脈から話す印象があり、コミュニケーションのすれ違いに注意しなければ、と考えていました。ところが、ミスマッチがないよう現場に何度も足を運び、わからない部分は何度も確認した上で、システムの専門的な内容もかみ砕いてわかるように説明してくれました。おかげで立ち上げから半年という短期間で求めていた通りのズレのないものを作っていただき、とても感謝しています。

 

また、弊社とSPBSさんのプロジェクトメンバーのチームワークも良かったですね。大枠を決めて推進するコンビと緻密に積み上げて実行するコンビが役割分担し、それぞれの能力を発揮できたと思います。スモールスタート、ステップを踏んで進めていくやり方もマッチして、スムーズに事を進めることができました。

作業時間が激減し、トレーサビリティの正確性が向上
作業時間が激減し、トレーサビリティの正確性が向上_2

作業時間が激減し、トレーサビリティの正確性が向上

---システムの導入後、どのような効果がありましたか?

 

ハンディターミナルによる読み取りによって、これまでのExcelなどへの手入力という作業が解消。基幹システムとも連携しているので、別々で行っていたロケーション情報の入力と入出庫情報の登録が一度で済むようになり、作業時間が激減しました。当然、入力作業自体がなくなったため人為ミスが減り、管理の精度も向上しました。

 

また、わざわざPCを確認しに行かなくても、ハンディターミナルのピッキングリストを見れば、作業中でも即座に部品の保管場所が確認できるので作業効率もアップ。トレーサビリティに関しても、これまでは人手作業に依存していましたが、システム導入によって、効率と正確性が向上しました。

 

情報システム部が管理する基幹システムとの連携に関しては、もともと弊社のシステムを理解いただいているSPBSさんにお任せする部分が多かったです。通常は高いハードルになるところを速やかに進めることができたのは、SPBSさんが情報システム部とも良い関係性を築き、密にコミュニケーションを取っていただいたからだと感じています。

システムを進化させ、すべての情報を網羅する

---今後の展望について教えてください。

 

弊社では本システムに社内で「MO-RA」という愛称をつけました。「どこに何があるのかを一元的に網羅する」という在庫管理のあるべき姿を表現したもので、名称も思想も徐々に社内に浸透しつつあります。トレーサビリティに関しては現品の移動履歴管理という面で、品質保証部をはじめ他部門から非常に期待されており、そこに応えるためにもMO-RAを最大限活用していきたいと思います。

 

今後については、まず今年度中にシステムをより使いやすいよう作業性の向上を目的とした改修を行います。他部門からの期待や要望が増えるとともに作業工数も増えており、正確性を維持しながら工数を減らすために、今後もSPBSさんのお知恵をお借りしたいと思います。

 

現在は生産に必要な部品を主に行っていますが、最終的にはお客様へ出荷する最終製品も含めたすべてのモノの出入りや所在地の管理、実地棚卸業務までを網羅するのが理想です。そのためにもMO-RAをますます進化させていきたいと考えています。

 

---GSユアサ様、取材のご協力ありがとうございました!

 

>>GENBA改善システムについてはこちら

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