メールサーバー移行から始まった、Microsoft 365 活用の広がり
---まずは、Microsoft 365 の利用状況について簡単に教えてください。
導入のきっかけは2019年頃、「メールサーバーの見直し」と「Office製品のバージョン管理の手間をなくしたい」という2点でした。
当初はこれらを解消するための限定的な利用を想定していたのですが、実際に触れてみると Microsoft 365には非常に多くの機能があることが分かりました。「せっかくなら自分の業務も効率化できないか」と、まずは手探りで利用範囲を広げていきました。
大きな転換点となったのはコロナ禍です。Web会議の必要性が急激に高まる中、ちょうどTeamsの導入準備が進んでいたことが功を奏しました。
社員が新しいツールを積極的に受け入れ、業務のオンライン化がスムーズに進んだことで、Microsoft 365が単なるツールから「業務基盤」として社内に定着していきました。
複数ツールの管理の限界と、客観的な「ものさし」の必要性
---そこから今回、マイクロソフトのセキュリティツールに統合しようとしたきっかけは何だったのでしょうか?
一番の悩みは「管理の煩雑さ」です。これまでは複数のセキュリティツールを異なるベンダーや商社から調達していたため、年度ごとに問い合わせ先が変わったり、トラブル時の切り分けに時間がかかったりしていました。管理者としても、ツールごとに異なる管理画面や操作方法、サポート窓口をすべて把握しておく必要があり、運用負担は限界に達していました。
また、社内への説明責任という点でも課題がありました。「今のセキュリティ対策で本当に十分なのか?」と問われた際、これまでは客観的な指標がなく、他社比較や説明に苦慮していたのです。しかし、Microsoft 365であれば「セキュアスコア」などで数値を可視化でき、一定の基準を持って対策を講じることができます。
そして何よりの決め手は、スノーピークビジネスソリューションズの存在です。すでにMicrosoft 365の活用において、運用のノウハウ提供から日々のサポートまで一気通貫で支援いただいていた信頼感がありました。「ここならセキュリティの移行から、その後の保守対応まで任せられる」と確信し、統合への一歩を踏み出しました。
「見えなかったもの」が見える安心感。運用負荷の大幅な軽減
---実際にセキュリティ機能を統合されて、どのような効果を感じていますか?
まず実感したのは、運用負担の劇的な軽減です。これまでは「どのアラートが来たら、どの会社の、どの窓口へ連絡するか」を判断するだけでも一苦労で、管理者個人のスキルに依存していましたが、今は Microsoft 365の管理画面ひとつで状況を一元的に把握・対応できます。
特に驚いたのがデバイスセキュリティの効果です。各端末のソフトウェアバージョンや脆弱性が一覧で可視化され、私たち管理者側から具体的なアップデート指示を出せるようになりました。正直、社員一人ひとりのデバイス状況を目視で把握するのは現実的に不可能でしたから、従来と変わらないセキュリティレベルを維持しつつ、ここまで「見える化」できたのは期待を上回る効果でした。
メールセキュリティに関しても、以前は誤検知や必要なメールの隔離対応に追われていましたが、導入後は精度が向上し誤検知が減少。必要なメールの許可設定も管理画面から容易に行えるようになり、スムーズな運用が実現できています。
強固な守りを基盤に、Copilot で「攻め」の業務改革へ
---今後の展開があれば教えてください。
セキュリティ基盤が整った今、次は「生成AI」の活用に注力したいと考えています。社員の間でも生成AIへの関心は高まっていますが、無料ツール利用によるデータ漏洩リスクには不安がありました。今回、Microsoft 365でセキュリティを統合したことで、安全な基盤の上で AI を活用できる環境が整いました。
具体的には、無料の生成AIの利用状況も踏まえつつ、データ保護の確実性を重視した選択肢として、Copilot Chat を含む Microsoft 365 Copilot などの生成AIを比較・検討していく予定です。さらに、一部のメンバーで試験導入している「Microsoft 365 Copilot」の活用に加え、「Copilot Studio」を用いた自社専用のAIチャットボット作成も目指しています。
管理者の問い合わせ対応負荷をAIで軽減しつつ、社員には安全な環境で業務効率化を進めてもらう。守りを固めたからこそできる「攻めのDX」を、これからも推進していきたいと思います。
---ファインセラミックスセンター様、取材のご協力ありがとうございました!
同じお悩みがある方へ:まずは「現状診断」から
「セキュリティツールが増えて運用が回らない」「どこまで対策すべきか社内説明に困っている」
――そんな管理者の方は、まずは現状の運用を棚卸しして“優先順位”を整理するところから始めるのがおすすめです。
弊社では、Microsoft 365環境を前提に、現在の運用課題の整理/改善の方向性のご提案までをご一緒にします。お気軽にご相談ください。

