久屋大通公園の北側をアートの力で盛り上げたい
---「HISAYAアートフェスタ」のイベント概要を教えてください。
2023年10月28、29日の2日間、久屋大通公園のシバフヒロバにて「HISAYAアートフェスタ」を開催しました。
例年は、画材メーカーが一堂に集まる「愛知アートフェスタ」というイベントを当社で主催していました。しかし今年は、名古屋・栄エリアのまちづくりを担うNPO法人久屋大通発展会に声をかけ、久屋大通発展会主催でアートの力でまちを盛り上げるイベントにしたいという思いがありました。
イベント会場は、名古屋の繁華街・栄エリアの中心部にあって南北に1km以上続く久屋大通公園の北側にあるシバフヒロバです。久屋大通公園の南側と比べると人通りがぐっと減り、公園北側と南側の分断は栄エリアの課題にもなっています。そこで、「HISAYAアートフェスタ」をきっかけにシバフヒロバを訪れた方々に公園北側の魅力を知ってもらい、これからも足を運んでほしいという狙いもありました。
アート、音楽、飲食など五感で楽しめる体験型コンテンツを用意
---当日の実施内容について教えてください。
イベントのテーマは「Let’s do Art! 心ひろがる瞬間を」。シバフヒロバで気軽にアート体験をして久屋大通公園北側の魅力を感じてもらえるイベントにしようと企画し、さまざまな体験型コンテンツを用意しました。
フラワーショップによるマイ花瓶づくり、段ボールメーカーによる段ボールアート体験と巨大迷路、中部デザイン協会による工作体験、画材メーカーによるフェイスペイントアートなど、気軽にアート体験ができるバラエティ豊かなブースが揃いました。アートワインバー名古屋によるワインを飲みながら名画を描く大人向けのアート体験も好評でした。名古屋造形大学に声をかけ、学生発信のワークショップを開催してもらうといった産学連携の取り組みも行いました。
その他に、ライブペインティング、音楽ライブ、グルメブース等の出店もありました。来場者はスノーピークのアウトドアチェアに座ってゆっくり音楽を聴いたり、外で食事を楽しんだりして心地よい時間を過ごす。そんな風景も空間アートの一つと捉えていました。
スノーピーク製品で空間アートを創り上げる
---会場設営にスノーピークのアウトドア製品を採用したのはなぜですか?
シバフヒロバを空間アートとして演出したいと思ったからです。せっかく楽しいコンテンツを用意しても、集会用の白テントやパイプ椅子が並ぶ空間では味気なく、アートにはなりません。でも緑の芝生をキャンバスにして、シルエットの美しいスノーピークのタープやチェアが並んでいたら、シバフヒロバが一つの空間アートになるのではないかと考えました。広場をアートとして演出することを考えたとき、シルエットが美しくデザイン性のあるスノーピークの製品はぴったりでした。
以前に、久屋大通発展会のイベントでスノーピークビジネスソリューションズ(以下SPBS)さんにアウトドア用品をお借りした実績があり、そのつながりで依頼したところ、イベントの趣旨にも賛同し、協賛もしていただけることになりました。
額縁を飾るように繊細に。美しさにこだわった会場設営
---思い描いた空間アートになったでしょうか? 来場者や関係者からの反応はいかがでしたか?
会場設営はSPBSのスタッフさんから前日にしっかりとレクチャーしていただき、主に当社のスタッフで準備しました。せっかくシルエットが美しいタープなので、なるべくシワなくピシッと張るように意識しました。普段私たちは額縁装飾をしますが、額縁はどの位置に設置するかで空間の見え方がまったく異なります。そういった美意識を大切に、タープを張る角度やラインにもこだわりながら会場づくりをしました。
当日会場を見渡してみると、スノーピーク製品で演出された屋外空間で、来場者が心地よく過ごしている姿がたくさん見られ、まさにイメージ通りの空間になっていました。来場者のシバフヒロバでの滞留時間が比較的長かったのも、会場の雰囲気がよかったからだと思います。出展者や関係者からもたくさんお褒めの言葉をいただきました。
アートワインバー名古屋のブースでは、タープに加えて絵を描くためのテーブルやチェアもスノーピーク製品をお借りしましたが、好評だったようでオーナーさんにとても喜んでいただきました。参加者は、青空の下でワインを飲みながら絵を描くという貴重な体験をできたのではないかと思います。
近いようで遠いアートを身近に感じてもらいたい
---セントラル画材さんは、「HISAYAアートフェスタ」を行った意義をどのように感じていますか?
アートって近いようで遠い存在だと感じている人が多いのではないでしょうか。普段、生活しているとなかなか触れる機会がなかったり難しそうに感じてしまったり。でもアートから何を感じるかは人それぞれ。作品を見て理解できなくてもいいんです。誰もが気軽に訪れる公園でアートイベントを開催し、身構えずリラックスしてアートに触れる機会をつくれたことで、普段よりアートを近い存在に感じてもらえたのではないでしょうか。
会場でアート体験をしていただいた方の中には、絵の具や筆を使うのは学生ぶりだという方もいると思います。そういう方にアートって意外と身近で、気軽に楽しめるものなのだと感じてもらえたら、イベントをやった意味は十分あると思います。家族連れが多く、親子で気兼ねなくアートを楽しむ時間を過ごしてもらえたこともよかったです。
アート×アウトドア×αの可能性に期待
---今後取り組みたいことなどがあれば教えてください。
今回、アートには可能性があるとあらためて感じました。フラワーショップに出展してもらい、花もアートもより日常生活に取り入れやすい提案をできたと思いますし、段ボール×アートという掛け合わせも面白かったです。アート×まちで考えると、アートでまちの治安をよくするような取り組みにも今後チャレンジしてみたいです。
アート×アウトドアという掛け合わせにも可能性を感じました。アートイベントにスノーピークのアウトドア製品はしっくりとなじんでいました。例えば、アート×アウトドア×花といったいろんな魅力を掛け算していくことで、いい化学反応が生まれるのではないでしょうか。そんなことにも可能性を感じます。今後も、当社とSPBSさんの掛け合わせで何か新しいことを企てていけたら面白いなと思っています。
---セントラル画材様、取材のご協力ありがとうございました!