


2000年春の百貨店オープンを皮切りに、事業を拡大
---株式会社ジェイアール東海髙島屋さんの会社概要や社風を教えてください。
株式会社ジェイアール東海髙島屋は、鉄道事業者であるJR東海と百貨店業界の大手である株式会社髙島屋の共同出資によって設立した会社です。
2000年3月に名古屋駅直上のJRセントラルタワーズに「ジェイアール名古屋タカシマヤ」を、2017年4月にJRゲートタワーに「タカシマヤ ゲートタワーモール」を開業し、日本最大規模の駅立地商業施設を運営しています。さらに、2021年には大名古屋ビルヂング1・2階に高級時計売り場「ジェイアール名古屋タカシマヤ ウオッチメゾン」、2022年にはイオンモール岡崎1階に本物志向のグルメを集めた「ジェイアール名古屋タカシマヤ フードメゾン 岡崎店」をオープンし、事業を拡大してきました。
百貨店開業時の創業メンバーが今も多く活躍しており、自分たちで売り場を創り上げてきたという自負がありますし、社員の年齢が比較的近いことから、活発で柔軟な社風であると感じています。また、お客様とのコミュニケーションや催事等での企画力が仕事のベースとなるため、マンパワーやチームワークを大切にしています。

メールシステムの見直しをきっかけに、クラウドツールを導入
---Microsoft365を導入することになった背景を教えてください。
最初のきっかけはメールシステムの見直しです。2018年頃ですが、当時使っていたメールソフトのサポートが終了するため、新しいメールシステムの検討を迫られていました。そのタイミングで、株式会社髙島屋がMicrosoft365(当時はOffice365、以下Microsoft365)を導入する動きがあり、私たちもメールに限らずこれからの時代にふさわしいシステムを検討しようということになりました。
Microsoft365について詳しく知りたいと思い、展示会に足を運んだときに出会ったのがスノーピークビジネスソリューションズ(当時はハーティスシステムアンドコンサルティング、以下スノーピークビジネスソリューションズ)でした。
私たちの会社は売り場を基本としていますので、入社するとまずは売り場に配属されます。情報システム室のメンバーも基本的に売り場出身のため、情報システム関連の専門職というわけではありません。そのため、Microsoft365を導入するには一緒に伴走してくれる外部のコンサルティングが必要だと感じていました。そんな中で、スノーピークビジネスソリューションズと一緒に導入に着手することを決めました。

Microsoft365導入の課題はその後の定着・浸透にある
---導入・定着のコンサルティングにスノーピークビジネスソリューションズを選んだのはなぜでしょうか?
以前より大手ITベンダー2社と付き合いがあり、導入をするにあたってはその2社にも見積をとらせていただきました。実は、大手2社より見積は少し高かったんです。それまでは実績のある2社のどちらかを選ぶのが既定路線でしたし、そういった意味でもスノーピークビジネスソリューションズにお願いするのは異例だったかもしれません。
決め手は2つありました。1つ目はMicrosoft365による業務改善をスノーピークビジネスソリューションズが自ら体現していたことです。オフィスにお邪魔して、Teamsでのウェブ会議、社内コミュニケーションとしてのチャット活用など、私たちの発想にはないものを取り入れた業務スタイルを確立して生き生きと働いている様子を拝見し、説得力を感じました。
2つ目は私たちの目線に合わせて課題感を捉えてもらえたことです。売り場には普段パソコンを触らない販売員も多くいます。そういった事情を加味して、目線を私たちに合わせて導入から定着までの道筋を丁寧に描いていただきました。導入後の定着が課題になることは目に見えていたので、きめ細やかにサポートしてくれるところと組みたいと思いました。

細やかな定着支援により社内プラットフォームとして確立
---実際に導入・定着はスムーズに進んだのでしょうか?
導入はOutlookによるメールや予定表の管理・共有といった業務に必須の機能から進めていきました。スノーピークビジネスソリューションズの清水さんに説明会を数回に分けて開催してもらうなどして全社的に少しずつ浸透させていきました。
2019年春に導入し、秋頃にはすでにMicrosoft365が社内のコミュニケーションプラットフォームとして浸透していたと思います。そこから、さらにSharePointやOneDriveなどMicrosoft 365の機能をより生かしていくためにどうしたらいいのかという部分も清水さんとミーティングを重ねました。
その頃、スマート業務改革推進室という新しい部署が立ち上がり、業務のスマート化、DX化に向けて社内のさまざまな課題を抽出する動きもあり、Microsoft 365を活用していこうという機運が高まりました。同時期に無線環境の整備やパソコンのリプレースなどもあり、今振り返ってみると社内のシステム環境はここ3、4年で大きく変化したと思います。

さまざまな部署から上がってくる、Microsoft365の活用提案
---Microsoft365を導入して変化したのは、具体的にどんなことでしょうか?
業務のスマート化が進みました。例えば、会議では資料を人数分用意して参加者はノートとペンを持参するのが当たり前の光景でしたが、今ではペーパーレスになり、会議室に端末を用意して資料はSharePointで共有し、参加者はノートパソコンを持参します。
社員の意識も変わってきました。毎半期ごとに各個人が業務改善提案をする制度があるのですが、今ではMicrosoft 365を活用して他部門との連携を図る施策、OneNoteで情報共有する施策など、いろいろな部門から活用の提案が上がってきます。実際に、Teamsを使って部門を横断したプロジェクト単位でのやりとりをしたり、リアルタイムでコミュニケーションをとれるようになり、社内のコミュニケーションや業務スピードは格段にアップしました。
またコロナ禍においては、ちょうどMicrosoft 365が社内で定着した時期でもあり、業務の特性上これまで想定していなかったリモートワークでしたが、後方部門のメンバーはわりとスムーズに在宅に移行することができ、奇跡的なタイミングだったと思います。

日頃のコミュニケーションを豊かにすることがDX推進のカギ
---Microsoft365の活用について、今後の課題や展開があれば教えてください。
セキュリティの安全性を担保しながら、Microsoft365をいかに活用していくのかが課題です。コミュニケーション強化にMicrosoft365を活用したいと思っていますが、情報共有の仕方は長年の課題であり、ただ広げるだけでは浸透しないことも理解しています。まずは、社内にどういう情報の種類があり、情報の種類によってどこまで浸透させるべきなのか、そのためにはどのようなツールが最適なのか、そういった情報の整理をする必要があります。
その上で、業務上必ず必要な情報共有とは別軸で、社内が活性化するようなコミュニケーションを図っていけたらと思っています。会社設立から時が経って社員が増えていくなかで、社内にこんな取り組みがあるとか、こんなことをできる若手がいるとか、こんな成功事例があるといったことを、適切なツールを使いながら社員発信で楽しく共有できるようになると、社内がより活気づき、個人のマンパワーをより生かしていけると思います。
もう一つの課題は、会議やリモートワーク、社内講習会などさまざまなことがシステム上で便利にできる反面、ちょっとしたニュアンスや温度を感じ取る難しさがあることです。Microsoft365を活用して円滑なコミュニケーションを確立するには、私たちがこれまで大事にしてきた対面でのコミュニケーションをより豊かにしていく必要があるのだと思います。
---株式会社ジェイアール東海髙島屋様、取材のご協力ありがとうございました!