スノーピークビジネスソリューションズ代表の坂田です。
このコラムでは、私たちの会社が大切にしている価値観や目指す未来について、みなさまにお伝えしていきたいと考えています。
読んでくださった方にとって、新たな「気づき」となり、日々の暮らしや働き方がよりイキイキとワクワクするものになれば幸いです。
スノーピークビジネスソリューションズ代表の坂田です。
このコラムでは、私たちの会社が大切にしている価値観や目指す未来について、みなさまにお伝えしていきたいと考えています。
読んでくださった方にとって、新たな「気づき」となり、日々の暮らしや働き方がよりイキイキとワクワクするものになれば幸いです。
今日、企業に求められるのは、単なる効率性ではなく、変化に対応し、新たな価値を生み出す“創造する組織”への進化です。その実現に向けて、見過ごされがちな経営資源が「空間」です。
私たちはオフィスの中にアウトドアギアを活用した空間設計によって、働く人の感性を刺激し、創造性を引き出す環境を構築する事業を展開しています。
たとえば、キャンプ用のロースタイルチェアやテーブルは、座る高さや距離感を変え、社員同士の関係性をフラットにします。さらに、木や帆布などの素材感が、緊張を和らげ、リラックスした状態で思考が深まる環境を生み出します。これらは単なる装飾ではなく、“感性を刺激する設計意図”に基づいたビジネス空間の再構築です。
創造性とは属人的な才能ではなく、環境が引き出す組織的な力です。
オフィスの空間を意図的に設計することは、企業が創造性と柔軟性を育む文化を醸成し、結果的に競争優位の源泉となる“見えない資本”を形成することにつながります。
キャンピングオフィスは、その実現のための戦略的な空間づくりの一手なのです。
創造的な組織をつくろうとするならば、まずはその阻害要因を明確に認識する必要があります。
私たちはこれまで多数の企業と向き合う中で、以下の4つの特徴が創造性の発揮を阻む組織風土の共通点であると捉えています。
組織の上位者の意見や過去の成功事例が“唯一の正解”として扱われると、社員は忖度や遠慮によって自由な発言を控えるようになります。
この状態では、リスク回避型の無難な提案しか出てこず、結果的に組織は硬直し、環境変化に対応できなくなります。
キャンピングオフィスのような心理的ハードルを取り除く空間設計は、発言のフラット化に大きな効果を発揮します。
実際、焚火を囲むように設計されたミーティングスペースでは、管理職と若手社員が自然体で対話を交わし、部署を超えたアイデアが生まれる場面が多く見られます。
判断や決断の基軸になるものが「過去」をベースに考えてしまうと、時代は変化しているにもかかわらず、フィットさせられない判断をしてしまうことになり、事業や組織の成長が鈍化してしまう、または淘汰されてしまいます。
アンラーニングが大切だといわれている世の中ですが、そのためには「変化」に抵抗感のない風土を作っていくことが必要になります。
いつもの固定席や会議室で同じ座る位置、同じ机の配置、同じ景色——これらの状態では思考も同じ状態を維持してしまいたくなります。
まず重要なのは「変化しても良いんだ」という心理的な変化を受容する環境を設計することです。
会議や打ち合わせの目的に合わせてオフィスのレイアウトを変化させられるキャンピングオフィスは前回のコラムに書きましたが、創造性を育むうえで、変化をいとわず、社会の要請に合わせた柔軟なアイデアを出し合える環境の設計が重要です。判断や決断を「未来軸」で進められる組織が社会を変えていきます。
外部環境の変化に敏感であることは、経営の基本です。しかし実務の現場では、意図せずして社内完結・内向きの情報循環に陥っているケースが少なくありません。
私たちはこの課題に対して、「ソト(soto)から学ぶ」ということを意識して取り組むと良いと考えています。
これは以下の4つの観点から外部の刺激を取り入れる学びの枠組みです。
キャンピングオフィスは、キャンプの雰囲気を感じられる空間設計を通じて、社員が日常の思考枠組みから一歩外に出る“トリガー”になります。これにより、新たな顧客視点や社会課題への感度が高まる土壌をつくります。
創造性を生み出すためには組織の関係性を向上させてコミュニケーションを取ることが重要と言われます。
組織を活性化させていくうえで、みなさんどのような環境を作られているでしょうか?
昔の仕事場では「私語禁止」という極端な会社組織もありましたが、雑談もできない会社のなかでは話しかけることでさえ見張られてしまうような「感覚」になってしまいます。
そこまでとは言わないまでもなんとなくお互いが声をかけにくい雰囲気になってしまっていないでしょうか?
気軽に「ちょっといいですか?」という声掛けができる組織とそうではない組織とでは、コミュニケーションを起点とした創造性の発揮のされ方が違ってきます。
人と人とが意見を交わし、シナジーを生み出すことが「組織」である強みです。個人事業でやっているのではなく、せっかく多くの人たちと一緒に働いているのですから、お互いの意見を出し合えるような雰囲気づくりをして創造的な組織に成長していくことが重要だと思います。
キャンピングオフィスはお互いが声をかけやすいような雰囲気をつくる「仕掛け」のひとつです。創造的な組織に変化させようと意識されている企業であれば、まずはその目的に従って雰囲気を変えるために会社の景色を変えてみることをお勧めします。
社員一人ひとりの創造力を引き出すことは、単に環境を快適に整えることではなく、人材戦略の一部です。
人材開発やエンゲージメント向上、企業カルチャーの変革に投資を行うのであれば、そのベースとなる「空間」こそが、最も早く・確実に変化を起こせるレバレッジポイントです。
スノーピークビジネスソリューションズでは、働く人の感性を呼び覚まし、組織の創造性を高める「空間戦略」の導入を支援しています。
私たちのミッションは、空間を「コスト」から「成長資産」へと転換し、企業の中にイノベーションの生態系を育むことにあります。
未来に向けて変化を恐れず、柔軟に対応できる組織文化を築くために、まずは御社の「景色」を変えることから始めてみませんか?