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【さぁ、そろそろ、焚火を囲んで話そう_Vol.31】
目線を上げることで、変化を味方にする

【さぁ、そろそろ、焚火を囲んで話そう_Vol.31】
目線を上げることで、変化を味方にする

スノーピークビジネスソリューションズ代表の坂田です。

このコラムでは、私たちの会社が大切にしている価値観や目指す未来について、みなさまにお伝えしていきたいと考えています。

読んでくださった方にとって、新たな「気づき」となり、日々の暮らしや働き方がよりイキイキとワクワクするものになれば幸いです。

経営や組織の意思決定において、「どの目線で未来を捉えるか」は非常に重要な観点です。
私たちは日々の業務に追われる中で、つい目の前の課題や短期的な成果に意識を向けがちになります。

しかし、経営とは本来、未来に向けて航路を描く行為です。だからこそ、どんな状況でも“目線を上げる”という意識を持ち続けることが、変化を恐れず、変化を味方にするための第一歩になると感じています。

フィールドで感じる「視点の変化」

フィールドで感じる「視点の変化」

キャンプのフィールドに立ち、遠くの山並みや空の広がりを眺めていると、自然と目線が上がります。
この「物理的な視点の変化」は、実は思考を切り替える訓練にもなっています。

 

視界が開けることで同時に思考のスケールも広がり、自然の中で過ごす時間が、日常の思考の枠を越えるきっかけになるのです。

 

一方、都市のオフィスで日々のタスクに没頭していると、思考はどうしても“問題解決”に偏りやすくなります。
もちろん、問題に向き合うことは大切です。

しかし、問題だけを見つめ続けていると、思考は防御的になり、未来を描く余白を失ってしまいます。

 

目線を上げ、未来の「ありたい姿」を想像する時間を持つことで、思考は創造的な方向へと広がっていきます。
 

“いま何を守るか”だけではなく、“これから何を創るか”という問いに思考を向けられるかどうか。

それこそが、変化を味方にできる組織かどうかの分かれ道だと思います。

 

「企画を自ら動かす」主体性

目線が変わると、主体性にも変化が生まれます。

よく似た言葉に「自主性」がありますが、これは与えられた枠の中で自ら動く力です。

一方で「主体性」とは、企画や方針の段階から関わり、自ら方向性を描いていく力を指します。


「何をするか」を自分の意思で考え、行動を起こす。

それこそが、経営や事業を担う人材に求められる本質的な力ではないでしょうか。

目線を上げるということは、この「主体性」を育むことにもつながります。
 

日々のタスクに集中していると、自分の役割範囲だけで物事を捉えがちになります。
しかし、少し高い視点から組織全体や社会を眺めると、自分の仕事がどのように未来につながっているのかが見えてきます。
その瞬間、「自分の仕事が会社の未来をつくっている」という実感が芽生え、行動の質が変わるのです。

 

自然の中で“自分は一部である”と気づく

私たちスノーピークビジネスソリューションズが大切にしているのは、自然の中で働く体験を通して、自分自身の存在を違う目線から再認識することです。
 

自然の大きな循環の中に身を置くと、自分もまたその一部であることを実感できます。
さらに、自分が属する組織や会社もまた、この大きな自然や社会の一部であることに気づけます。

 

この”自然との一体感“や“つながりの感覚”を得ることで、企業の存在意義や事業の目的をより深いレベルで考えられるようになります。

 

企業は利益を追求するだけでなく、社会の中でどのように貢献していくのかを考え続ける存在でなければなりません。
 

そのためには、日常業務を離れ、自然の中で五感を開く時間を持つことが効果的です。
焚火のゆらめきを見つめながら対話を交わすと、不思議と本質的な話題が自然と生まれます。
人間の感性が呼び覚まされ、思考が整い、未来を描く力が高まっていく。自然の中には、そんな力があるのです。

目線を上げることで判断の質が変わる

目線を上げることで判断の質が変わる

“目線を上げる”とは、単に高い理想を掲げることではありません。

むしろ、今の状況を俯瞰し、より良い判断を下すために、“思考のスイッチ”を一段上に切り替えるような行為だと思います。


経営判断や事業企画を考える際に、同じ事象を“課題”として見るか、“可能性”として見るかで、選択の質は大きく変わります。

そしてその違いは、組織全体のエネルギーにも影響します。

 

「目の前の問題をどう解決するか」だけでなく、「この変化をどう活かすか」と考えられるか。
その発想の転換こそが、変化を味方につける経営を生み出す鍵です。


この思考の切り替えは、日々の習慣の中で鍛えられます。
忙しい毎日の中でも、外に出て空を見上げる、景色の良い場所に身を置く。

そんな小さな行動こそが、“目線を上げる”ための第一歩になるのだと思います。

変化を恐れず、創造へ向かうために

現代の企業では、オンライン中心のコミュニケーションが増え、タスク遂行に追われるあまり、“防御的な思考”に偏りやすい状況が生まれています。
組織の中で何も意識しないまま働いていると、私たちは「守るために働く」組織になってしまいます。

 

だからこそ、意識的に目線を上げ、未来を描く時間を持つことが大切です。
それは経営者だけでなく、すべてのメンバーに共通するテーマです。

 

自然の中で視点を変える体験を通じて、個々の思考が広がり、一人ひとりが主体性を発揮する。

その積み重ねが、組織全体のパフォーマンスを高めていきます。
 

防御と創造、その両方のバランスを取りながら、変化を恐れず、変化を味方にしていくために。

「目線を上げる」というシンプルな行為を、自然の力を借りながら実践してみてほしいと思います。

坂田 真也(さかた・しんや)
Profile

坂田 真也(さかた・しんや)

代表取締役社長

2009年に入社し、システム営業部に配属され1,000社以上の製造現場を回り、システム提案及び導入支援を行う。​
2015年よりクラウドソリューション事業の責任者となり、コンサルティング業務を確立させ、顧客の様々な業務効率化や働き方改革を支援。
その後、ビジネスにアウトドアを取り入れたキャンピングオフィス事業の責任者や、スノーピークグループのDX支援を推進する責任者を歴任し、2024年に代表取締役社長に就任。

坂田 真也(さかた・しんや)
Profile 坂田 真也(さかた・しんや)

代表取締役社長

2009年に入社し、システム営業部に配属され1,000社以上の製造現場を回り、システム提案及び導入支援を行う。​
2015年よりクラウドソリューション事業の責任者となり、コンサルティング業務を確立させ、顧客の様々な業務効率化や働き方改革を支援。
その後、ビジネスにアウトドアを取り入れたキャンピングオフィス事業の責任者や、スノーピークグループのDX支援を推進する責任者を歴任し、2024年に代表取締役社長に就任。

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