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【さぁ、そろそろ、焚火を囲んで話そう_Vol.67】
違いを活かし、思想で束ねるこれからの経営

【さぁ、そろそろ、焚火を囲んで話そう_Vol.67】
違いを活かし、思想で束ねるこれからの経営

スノーピークビジネスソリューションズ代表の坂田です。

このコラムでは、私たちの会社が大切にしている価値観や目指す未来について、みなさまにお伝えしていきたいと考えています。

読み手のみなさんにとって、新たな「気づき」となり、日々の暮らしや働き方がよりイキイキとワクワクするものになれば幸いです。

標準化による成長の限界と、目の前にある「違い」への着目

これまでのビジネスにおいて、企業の成長を支えてきたのは「標準化」と「効率化」だったと思います。

同じ仕様の商品やサービスを均一に生産し、大量に流通させる。このモデルは市場を急速に拡大し、多くの人々に豊かな暮らしを届ける原動力となったことは間違いありません。

 

しかし、情報や選択肢が溢れる現代において、かつての成功体験だけでは価値が届きにくくなっているのはみなさんも感じられていると思います。顧客・地域・企業ごとに、抱える課題や求められる価値は多様化しています。

 

人々の暮らし方や働き方がこれほど個別に変化している時代において、

均一なテンプレートを当てはめるだけのビジネスは、次第に成り立ちにくくなっています。

 

これからの時代に求められるのは、「分けて見る、違いを見る」という、個別性を丁寧に見ていく力です。

 

一人ひとりの個性、地域ごとの固有の文化、企業ごとの哲学やこだわり。

そうした「違い」のなかにこそ、これからの事業の種が眠っていると思います。

 

顧客が求めているのは、単なる機能的なものではなく、自分自身の文脈に寄り添ってくれる「体験」そのものだからです。

これからは、最大公約数的なニーズを追うのではなく、目の前にある個別の事実を深く観察することから、新たな価値創造が始まると思います。

 

個別対応の罠と、思想で「束ねる」ミッションの力

個別対応の罠と、思想で「束ねる」ミッションの力

とはいえ、すべての顧客や地域に対して「完全な個別対応(オーダーメイド)」を行っていては、別の壁にぶつかります。

 

現場のオペレーションは複雑化し、コストは跳ね上がり、企業としての成長やスケールを描くことが極めて難しくなってしまいます。

個別化と効率性をいかに両立させるかという問いは、現代の経営者にとって避けて通れないテーマではないでしょうか。

 

このテーマを解けないと、「やはり標準化に戻るしかないのか」と悩まれるかもしれません。

ただ、やはり目指すべきは、個別性を削ぎ落として均一化することではないと思います。

 

大切なのは、個別の違いをそのまま活かしながら、自社が大切にする思想やミッションによってそれらを「束ねる」ことです。

 

企業のミッションやパーパスは、どれほど多様でバラバラに見える個別の価値であっても、

「なぜ私たちはこの事業を行うのか」という根源的な問いに立ち返ることで、一つの太い軸で統合することができます。

 

顧客が機能だけでなく、企業のミッションや価値観に共感してつながる時代だからこそ、

この「思想で束ねる力」が、経営における最大の推進力になると思います。

地域に眠る固有の価値と、普遍的な価値への昇華

この「違いを見つめ、思想で束ねる」というアプローチは、地方創生や地域との連携において特に重要な視点です。

 

それぞれの地域には、固有の自然、歴史、文化、そして人々の営みが息づいています。

そこに同じ成功モデルをそのまま横展開しても、その土地が持つ本来の魅力は活かされず、どこも似たような景色になってしまいます。ただ、地域ごとの個別対応に終始していては、事業としての広がりを欠いてしまいます。

 

そこで重要になるのが、地域ごとの違いを丁寧に見つめながら、

その奥にある「共通の価値」を企業の思想と結びつけることではないかと思います。

 

たとえば、それぞれの地域に眠る豊かな自然資源や暮らしの文化を、単なる一過性の観光資源として消費するだけではもったいないと思います。それを「人間らしく生きる、働くとはどういうことか」という普遍的な問いや企業の思想と掛け合わせてみます。

 

個別の文脈を大切にしながらも、共通する価値のパターンを見出していくこと。

 

それによって、ある地域の固有の価値が、都市部で働く人々にとっても「新しい働き方、学び方、関係性づくり」の場という普遍的な価値へと昇華され、社会へ展開していく仕組みをつくることができると考えています。

個別性を活かしたまま、社会へ流通させるビジネスモデル

個別性を活かしたまま、社会へ流通させるビジネスモデル

これからの企業成長は、個別性を削って大きくなるのではなく、

それぞれの違いを活かしたまま広がる方法を模索するプロセスが重要だと思います。

 

その具体的な方法論として、

私たちが大切にする思想を軸に、多様な価値を商品、空間、ライセンス、コラボレーション、

あるいは柔軟な器(うつわ)に変えて社会に届けていくことが求められます。

 

要素をバラバラに解体して標準化するのではなく、一つの思想のもとに多様な要素を編み込み、

事業として広げられる仕組みへと進化させていくイメージです。

 

スノーピークビジネスソリューションズは、

これまで「自然を取り入れた働く場づくり」や「地域・企業との関係性づくり」に深く関わってきました。

 

私たちが向き合っているのは、地域ごとの豊かな自然や文化、企業ごとの異なる働き方や価値観、

慢性的になりがちな現場の人と人の関係性です。

 

それらを、「人間らしく働く」「自然と人をつなぐ」「人と人の関係性を取り戻す」という私たちの根底にある思想で束ね、

空間や地域連携といった形にして社会に届けることに挑戦しています。

これからの企業経営が目指すもの

これからの時代、私たち企業は単に「何を売るか」という機能の提供だけでなく、

「何を大切にし、その価値をどう社会に広げるか」という存在意義そのものが問われていると思います。

 

自社の思想を真ん中に据え、目の前の一つひとつの違いを大切にし、丁寧に観察する。

そして、その違いを消すことなく、ブランドや事業モデルによって社会へ流通させていく。

 

このプロセスを繰り返すことこそが、これからの時代における企業の健全な成長をもたらすのではないかと思います。

 

私たちはこれからも、自然と人、人と人、人と地域の関係性を大切にしながら、

個別の価値を思想で束ね、人間らしい営みが心地よく広がっていくような事業づくりを、進めていきたいと考えています。

坂田 真也(さかた・しんや)
Profile

坂田 真也(さかた・しんや)

代表取締役社長

2009年に入社し、システム営業部に配属され1,000社以上の製造現場を回り、システム提案及び導入支援を行う。​
2015年よりクラウドソリューション事業の責任者となり、コンサルティング業務を確立させ、顧客の様々な業務効率化や働き方改革を支援。
その後、ビジネスにアウトドアを取り入れたキャンピングオフィス事業の責任者や、スノーピークグループのDX支援を推進する責任者を歴任し、2024年に代表取締役社長に就任。

坂田 真也(さかた・しんや)
Profile 坂田 真也(さかた・しんや)

代表取締役社長

2009年に入社し、システム営業部に配属され1,000社以上の製造現場を回り、システム提案及び導入支援を行う。​
2015年よりクラウドソリューション事業の責任者となり、コンサルティング業務を確立させ、顧客の様々な業務効率化や働き方改革を支援。
その後、ビジネスにアウトドアを取り入れたキャンピングオフィス事業の責任者や、スノーピークグループのDX支援を推進する責任者を歴任し、2024年に代表取締役社長に就任。

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