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<対談>
組織の距離感にどう向き合ったのか
焚火と対話から生まれた関係性の変化
トヨタ自動車株式会社 カラー&感性デザイン部様

<対談>
組織の距離感にどう向き合ったのか
焚火と対話から生まれた関係性の変化
トヨタ自動車株式会社 カラー&感性デザイン部様

多様な専門性をもつメンバーが集まる組織では、それぞれが高い専門性を発揮する一方で、日常のなかで互いの仕事や考えが見えにくくなる場面も生まれがちです。

 

忙しさの中で、声をかけるタイミングを迷ったり、ちょっとした遠慮が積み重なったりすることもある。そうした小さな積み重ねが、組織の関係性に影響を与えることもあります。

 

トヨタ自動車株式会社 クルマ開発センター カラー&感性デザイン部では、多様な専門家が集まる部署だからこそ生まれがちな課題に向き合い、組織としてのつながりをより強めていこうとする取り組みが進んでいました。

 

その動きを後押ししたのが、スノーピークビジネスソリューションズ(以下SPBS)と共に取り組んだアウトドア研修と、その半年後に行った振り返りの場です。

 

今回は、取り組みの中心にいた

トヨタ自動車株式会社 クルマ開発センター カラー&感性デザイン部

グループ長 岡本 桃子 氏

 

そして、研修設計から伴走までを務めた

CAMPING OFFICE 事業部 組織開発コンサルタント 鈴木

による対談を深く掘り下げてお届けします。

 

>>トヨタ自動車様のアウトドア研修の事例記事はこちら

 

 

組織の中で感じていた“距離感”の正体

組織の中で感じていた“距離感”の正体

---今回の取り組みを始められた背景を教えてください。

 

岡本グループ長(以下、岡本)

カラー&感性デザイン部は、多様な専門職が集まっているのが特徴です。ですが、この1年ほどで部署再編や働く場所の変化が重なり、お互いがどんな仕事をしているのか、どんな想いを持って働いているのかが見えづらくなっていました。

誰も悪くないのですが、自然と遠慮が増え、ちょっとした相談もしづらくなる。仕事は回っているのに、人と人の距離だけが静かに離れていくような感覚がありました。

 

鈴木

専門職集団に特有の悩みですよね。知識分野が違うと、相手の“世界の見え方”が分からず、無意識のうちに距離ができてしまう。

 

岡本

はい。仕事は進んでいる。でも、人と人の距離だけが遠ざかるように感じていました。

アウトドア研修導入の背景「焚火には、人を戻す力がある」

アウトドア研修導入の背景「焚火には、人を戻す力がある」

---SPBSに相談することになったきっかけを教えてください。

 

岡本

数年前に参加した焚火ワークショップで、火を囲むだけで心がほぐれる感覚を体験しました。その原体験から「焚火には、人を人に戻す力がある」と感じていました。

ただ、部署全体で取り組むには、自分ひとりでは到底つくりきれない。そんな時にSPBSさんのアウトドア研修を知り、伴走してもらえれば実現できるかもしれないと思いました。

 

鈴木

岡本さんの「こんな場にしたい」という想いが明確だったため、それを軸にプログラム全体を設計しました。

SPBSはアウトドア研修を“関係性づくりの装置”と捉えています。単発的なイベントで終わらせるのではなく、日常に戻ってからの変化までを想定しながら、場をデザインしています。

当時の様子 午前の“ほぐれ”と午後の“本音”

当時の様子 午前の“ほぐれ”と午後の“本音”

---研修当日の印象的なシーンを教えてください。

 

岡本

午前のアイスブレイクから驚くほど空気が温かかったです。普段は控えめなメンバーが楽しそうに参加していて、「今日は違う日になる」と感じました。

 

鈴木

アウトドア研修では、身体を動かして気持ちをほぐすことで、安心して言葉を交わせる状態をつくることを意識しています。

そうしたプロセスを経ることで、自然と本音の対話に入りやすくなると考えています。

 

岡本

午後の焚火を囲んだ対話は、本当に印象的でした。普段あまり語らないメンバーが、自分の不安や迷いを素直に話し始め、その姿をみんなで受け止める空気がありました。「この人はこんなことを考えていたんだ」と、初めて知るメンバーの想いがたくさんありました。

半年後に見えた“関係性の質的変化”

半年後に見えた“関係性の質的変化”

---研修半年後の振り返りでは、どのような変化がありましたか。

 

岡本

まず会話が増えました。でも、それ以上に大きかったのは、相手へのリスペクトが自然と育ったことです。以前は、ほかのメンバーの活躍が目立つ場面を見て、自分と比べてしまうような気持ちになることもありました。

それが研修後には、「この人の強みは本当にすごい」と、素直に相手を尊敬できるようになっていたと感じています。

 

鈴木

半年経っても「焚火の温度」が残っているような感覚でした。職場の空気が少しずつ温かくなっている気がします。

SPBSの価値 場のデザイン・伴走・文化の種まき

SPBSの価値 場のデザイン・伴走・文化の種まき

---今回のSPBSの支援についてどう感じましたか。

 

岡本

一番印象に残っているのは、任せきりでもなく、こちらに丸投げするわけでもない、ちょうどよい距離感で伴走してもらえたことです。最初に、自部署が抱えていた悩みや、今回の取り組みで大切にしたいことを丁寧にヒアリングしていただきました。そこからSPBSさんから企画をご提案いただき、事前にリモートで何度か対話を重ねながら、自分たちの状況に合わせて少しずつ企画をカスタマイズしていった、という流れです。

当日も、プロのファシリテーターの方に入っていただいたことで、自分たちだけでは得られなかった視点や気づきがありました。「コミュニケーション」を業務の一つとして意識的に設計していく、そのプロセス自体を楽しめたことも印象に残っています。

 

鈴木

場づくりの主役は、あくまで組織の皆さん自身だと考えています。私たちは答えを用意する存在ではなく、

その組織が本来持っている力や関係性が自然に引き出されるように、風を送る役割でありたいと思っています。

 

---

対談を通して見えてきたのは、SPBSがアウトドア研修を単なるイベントとして切り取るのではなく、チームや組織ごとの文脈に目を向けながら、主体性を尊重した関わり方を大切にしているということでした。

焚火や対話の場はあくまできっかけであり、その後の関係性の変化は、参加したメンバー自身が日常の中で育んでいったものだと言えるのかもしれません。

今後の展望「大きな一回りより、小さな継続へ」

今後の展望「大きな一回りより、小さな継続へ」

---今後の組織づくりについて教えてください。

 

岡本

今後は大規模な研修を年に一度行うより、小さな場を継続的につくっていきたいです。部署を越えた取り組みにも挑戦し、いずれは自分たちで場を運営できるような文化にしていきたいと思っています。

 

鈴木

小さな火が多く灯ると、組織全体がじんわりと温まります。SPBSとしても、そのプロセスをご一緒できることを楽しみにしています。

終わりに

焚火を囲んだ一日は、多様な専門性をもつメンバーが集まる組織が個の強みを認め合う時間になりました。

半年たっても関係性の変化が続いていることは、火の前で生まれた対話が組織文化の“種”になっていた証なのだと思います。

これからカラー&感性デザイン部がどう進化していくのか。SPBSはその歩みに伴走し続けます。

 

 

 

 

 

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