---組織活性化プロジェクトに1年半ほど取り組んできた効果として、実感していることはありますか?
日吉:昨年1年間の取り組みの中で、中間管理職層であるコアメンバーに組織活性化を自分たちで進めていくんだという自覚が生まれています。
以前であれば、会社の保守的な部分に対して、上と下に挟まれて何もできず不平不満が溜まっていたところもあったと思います。しかし、不満を言う立場ではなく自分たちが変えていくんだという気概をもちはじめてくれています。変わろうとする自分たちの姿を上長や部下に見せてプロジェクトを引っ張っていこうとしている姿は誇らしいです。
そもそも組織活性化プロジェクトは、コアメンバーだけで完結するものではなく、セッションに直接参加していない上長や部下も巻き込みながら進めるプログラムになっていますので、社内全体のコミュニケーションが増えて、関係性が良くなっていると思います。
坪内:セッションの中でも、コアメンバーが中心となってサポートメンバーをうまく巻き込んで進めてくれています。
日吉:昨年1年間でコアメンバーが期待を上回る姿を見せてくれたので、2年目もいいスタートが切れていますね。
仕事中のコミュニケーションにも変化はあって、指示の出し方一つとっても、みんなの言葉がやわらかくなったというか、相手を尊重する心がけが見られますし、ちゃんと自分の言葉で伝えることができるようになっています。やってもらったことに対して、「ありがとう」という言葉が自然に出るようになっているのも大きな変化です。
坪内:ここまで変われたのは、組織のトップである日吉社長のニッポーをより良い会社にしていくという覚悟、人を大切にしたいという想いが、社員に伝染していることが土台にあると思います。変革への強い想いをもった人が組織にいることは、組織活性化プロジェクトがうまくいくために必要な要素です。
もう一つの要因として、「プロジェクト共有」ができていることがあげられます。コアメンバーは、これまで会社の方向性や未来をどうしていきたいかと問われる機会がなく、個々に課題を感じていても解決の糸口をもっていなかったのはないでしょうか。トップダウンで物事が決まることに慣れてしまっていたのだと思います。
組織活性化プロジェクトがスタートし、これまで問われたことのない問いに向き合って、主体的に自分たちで答えを探し、アクションを起こすというチャレンジをしたことで、プロジェクトを自分事化し、会社の未来を本気で考えるようになっていると思います。さらに、縦横のつながりが増えて関係性が良くなっていることで、社内にある課題についてどう助け合って解決していったらいいのかを具体的に考えられるようにもなっています。