組織開発研修を検討しているものの、「人材育成研修と何が違うのか」「どんな種類があり、自社にはどれが合うのか」がわからず、比較検討で立ち止まっていないでしょうか。
本記事では、組織開発研修の基本的な考え方から代表的な種類、失敗しない選び方までを整理して解説します。
重要なのは、自社の組織課題がどのフェーズにあるかによって適した研修手法が異なるという点です。
組織開発研修を検討しているものの、「人材育成研修と何が違うのか」「どんな種類があり、自社にはどれが合うのか」がわからず、比較検討で立ち止まっていないでしょうか。
本記事では、組織開発研修の基本的な考え方から代表的な種類、失敗しない選び方までを整理して解説します。
重要なのは、自社の組織課題がどのフェーズにあるかによって適した研修手法が異なるという点です。
組織開発研修とは、個人のスキルではなく「人と人との関係性」や「チームの状態」に働きかけ、組織全体の機能を高めることを目的とした研修です。
個人の能力向上を目的とする人材育成研修とは、主に働きかける対象が異なります。
研修は組織開発を実現するための手段のひとつであり、組織開発そのものはサーベイや1on1制度の見直しなど、研修以外の取り組みと合わせて進められることが一般的です。
ここでは、その中でも「研修」という手段に絞って詳しく見ていきます。
両者はしばしば混同されますが、目的とアプローチを比較すると違いが明確になります。
対象は、人材育成研修が主に個人であるのに対し、組織開発研修はチームや組織全体です。
目的も異なり、人材育成研修がスキルや知識の習得を目指すのに対し、組織開発研修は関係性や組織風土の変化を目指します。
アプローチの面では、人材育成研修が講義や演習を中心とするのに対し、組織開発研修は対話・体験・協働を通じて進められます。
そのため、成果が表れるまでの期間にも違いがあり、人材育成研修は比較的短期間で成果を確認しやすい一方、組織開発研修では、継続的な取り組みを通じて変化を定着させていくことが重要です。
なお両者は対立するものではなく、たとえば新入社員研修のように、個人のスキル習得と同時にチームの関係構築を狙う設計として組み合わされるケースも少なくありません。
組織開発研修が近年注目されている背景には、いくつかの制度的・社会的な変化があります。
まず、金融庁による内閣府令改正を受け、2023年3月期決算企業から、有価証券報告書におけるサステナビリティ情報の開示が求められるようになりました。
人的資本については、人材育成方針や社内環境整備方針、その方針に関する指標や目標・実績などの開示が求められています。
また、従業員エンゲージメントは人的資本を捉える指標の一つとして注目されており、組織の状態を把握する指標を経営戦略と結び付けて考える企業も増えています。
加えて、心理的安全性への関心の高まりや、AI活用による働き方の変化、リモートワークの浸透なども、組織内の関係性に目を向ける動きを後押ししています。
個人の能力だけでなく『チームとしてどう機能するか』に課題を感じ、組織開発研修の導入を検討する企業が増えています。
組織開発研修には複数のアプローチがあり、組織課題のフェーズに応じた手法がそれぞれ異なります。
代表的な5つの種類を整理します。
◾️ 座学型
組織開発の知識やフレームワークをインプットする研修です。共通言語づくりや導入初期の学習に向いており、比較的シンプルに導入しやすいことが特徴です。
◾️ サーベイ+フィードバック型
組織サーベイで現状を可視化し、その結果をもとに対話を重ねる研修です。課題の特定や現状把握を定量的に行いたい場合に向いています。
◾️ ワークショップ・対話型
1on1やワークショップ、対話型プログラムなどを通じて、メンバー同士の関係性を深める研修です。関係性の構築や継続的な組織開発に向いていますが、定着までには一定の時間を要します。
◾️ 体験学習・アウトドア型
非日常の環境での協働体験を通じて、チームの関係性を見直す研修です。自己開示や心理的安全性の醸成に向いており、短期集中で変化のきっかけをつくりやすいことが特徴です。
◾️ オンライン型
座学やワークショップなどのアプローチをオンライン上で実施する形式です。拠点が分散している組織や、移動の負担を抑えて実施したい組織に向いています。
なかでも「関係性の構築」や「心理的安全性の醸成」といったテーマでは、知識を学ぶだけでなく、参加者同士が対話や体験を通じて関係性を築く機会を設けることが重要です。そうした方法の一つとして、日常の役割や立場から一度離れられる非日常の環境を活用する手法があります。
まず整理すべきは、「自社が組織開発研修を通じて何を解決したいのか」です。
目的が曖昧なまま研修形式だけを決めてしまうと、実施後に「楽しかったけれど、現場での行動や関係性の変化につながらなかった」ということにもなりかねません。
代表的な目的の例を挙げます。
このうち「関係性の構築」や「心理的安全性の醸成」は、組織開発研修の目的として特に挙げられることが多いテーマです。
目的と合わせて確認したいのが、「誰に向けた研修か」と「どんな形式で実施するか」です。
対象者と実施形式を掛け合わせて検討することで、候補となる研修の解像度がより具体的になります。
関係性の構築や心理的安全性の醸成といったテーマには、役割や肩書きから離れられる非日常の環境が有効とされています。
その代表的な手法のひとつが、体験学習・アウトドア型の研修です。
オフィスの中では、役職や部署といった普段の役割が、意識せずとも会話や振る舞いに影響します。
一方、日常業務とは異なる環境に身を置くことで、普段とは異なる関わり方が生まれ、役割や肩書きにとらわれずに対話するきっかけをつくりやすくなります。
このように普段の役割から少し離れて関わることが、普段は見えにくいメンバーの強みや意外な一面を知るきっかけになります。
こうした気づきや関係性の変化を、実際の体験を通じて得られることが、「体験学習・アウトドア型」の大きな特徴です。
こうした考え方を体系化したプログラムの一例が、株式会社スノーピークビジネスソリューションズが提供する「アウトドア研修」です。
自然・アウトドアの環境を活用し、普段の役割や肩書きから一度離れて人と向き合う体験を通じ、人材・組織開発を支援するプログラムです。
Life Map Camp やMy Story Program など、目的に応じた複数のプログラムが用意されており、部署内のチームから部署横断型のチームまで、幅広い場面で活用されています。
自社の課題が「関係性の構築」や「心理的安全性の醸成」に該当する場合は、こうした体験学習型のアプローチも比較検討の選択肢に加えてみると良いでしょう。
個人ではなく「チームや組織全体の関係性」に働きかけ、組織の機能を高めることを目的とした研修です。個人のスキル向上を目的とする人材育成研修とは、アプローチする対象が異なります。
心理的安全性の醸成には、参加者が安心して意見や考えを話せる環境をつくることが重要です。その方法として、対話を重視したワークショップ型や、非日常の環境で対話のきっかけをつくる体験学習・アウトドア型などが挙げられます。
研修形式や人数、実施期間によって幅がありますが、座学型は比較的低コストで実施しやすく、体験学習型や合宿形式は相応の予算が必要になる傾向があります。詳細は各研修会社への問い合わせ・資料請求で確認するのが確実です。
組織開発研修は、座学型からサーベイ型、対話型、体験学習・アウトドア型まで種類が幅広く、自社の課題に応じて適した方法は異なります。
重要なのは、自社の組織課題がどのフェーズにあるかを見極め、目的に合った手法を選ぶことです。
研修選びで迷わないために、最後に確認しておきたいポイントを整理します。
非日常の環境でチームの関係性を見直す機会をつくりたい場合は、自然の力を活用したアウトドア研修という選択肢もあります。