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ユニバーサルな社会を目指す第一歩
CAMPING OFFICE HAYAMA

ユニバーサルな社会を目指す第一歩 
CAMPING OFFICE HAYAMA

全国にあるCAMPING OFFICEの中でも都心から最も近く、日帰りでアウトドア研修が可能なCAMPING OFFICE HAYAMA。運営しているのは、神奈川県・葉山町を拠点に、住宅建築やリフォーム工事、グループホーム運営などを幅広く手がけるスターホーム株式会社様です。 

 

建築業を軸としながらも、誰もが自然・地域と共生し豊かに暮らす社会の実現を目指すスターホーム様のビジョンは、自然指向の生き方を提案するスノーピークの理念と重なる部分が多くあります。代表の星武司さんと、CAMPING OFFICEのサービスを担当する北澤和典さんに話を伺いました。 

風光明媚な別荘地にあるCAMPING OFFICE HAYAMA

風光明媚な別荘地にあるCAMPING OFFICE HAYAMA

--- CAMPING OFFICE HAYAMAについて教えてください。

三浦半島の西北部・葉山町にあるCAMPING OFFICE HAYAMAは、東京都心部から車で1時間弱、逗子ICを降りて5分ほどの場所にあります。葉山は御用邸があることでも知られている通り、昔から別荘や企業の保養所などが多くある風光明媚なまちです。

 

葉山を拠点とする私たちスターホームの本社がある敷地にキャンプ場を整備し、CAMPING OFFICE HAYAMAの運営をしています。敷地自体はコンパクトですが、3つのテントサイトがあり、ウッドチップを敷いたエリアでアウトドア会議や焚火を、ウッドデッキサイトでバーベキューをしていただくなど、快適にご利用いただいています。キャンプ場でヤギとニワトリを飼っていて、牧歌的な雰囲気はお客様から癒されると好評です。周囲は海、山、川に囲まれており、SUPやシーカヤックといった自然のアクティビティを取り入れていただくこともできます。

工務店からスタートしたスターホーム株式会社

工務店からスタートしたスターホーム株式会社

--- CAMPING OFFICE HAYAMAを運営するスターホームさんの概要をお聞かせください。

前身は、55年ほど前に横須賀市で創業した星工務店です。創業時、日本経済は好景気に沸き新築物件が続々と建つ中で、星工務店は「住まいのお困りごとを解決する」というスタンスのもと、住宅リフォームを中心に業務を行っていました。現在は拠点を葉山に移し、社名を改め、事業内容も拡大していますが、創業時の精神は今でも変わらずにある原点です。

 

スターホームは建築を主軸に、福祉、レジャー事業も行っています。建築分野では注文住宅、リノベーション、分譲住宅、そして女性専用アパートや障がい者グループホーム、メゾネット賃貸などの土地活用を提案するエステート部門があります。福祉分野では、障がい者グループホームを神奈川県下で30か所ほど運営しており、レジャー分野では、CAMPING OFFICEを含めキャンプ場や貸別荘の運営を行っています。

デジタルが加速する時代に求められるCAMPING OFFICE

デジタルが加速する時代に求められるCAMPING OFFICE

--- 建築を軸とするスターホームさんがCAMPING OFFICE HAYAMAを立ち上げたのはなぜでしょうか?

経営者として、組織づくりや職場環境に関心をもって学んでいく中で、職場改善の事例としてスノーピークビジネスソリューションズ(以下、SPBS)さんのオフィスを見学し、村瀬社長(現会長)のプレゼンテーションを聞く機会がありました。

 

プレゼンテーションでは、SPBSさんが「自然と、仕事が、うまくいく。」をコーポレートメッセージとして、自然を取り入れた働きやすい環境づくりを提案し、自らも実践していることを知りました。さらに、企業のアウトドア研修を受け入れるCAMPING OFFICEを全国で展開していくという話を聞いて、うちもぜひ参画したいと思いました。デジタルが加速する時代にこそ、人間の感情や感覚、感性を取り戻すような事業が求められるという考えに強く共感したからです。村瀬さんの経営者としての情熱や人間性に感銘を受けたことも、パートナーシップを結びたいと思った大きな理由です。

 

実は、CAMPING OFFICEをすぐにやりたいと思いたったのですが、その時まだうちのキャンプ場はほとんど整備が進んでいない雑木林でした。そこから1年ほどかけて開拓し、2019年の末にようやくパートナーシップを結ぶことになりました。しかし、サービス開始と同時にコロナ禍となり3年ほどは苦戦をし、コロナ禍が明けてようやくアウトドア研修の受け入れが加速しました。

アウトドアの力・自然の力を実感

アウトドアの力・自然の力を実感

--- CAMPING OFFICEのサービスを本格始動してみていかがでしょうか。

コロナ禍以降アウトドア研修の受け入れが徐々に増えてきて、何社かお客様の研修の様子を見て気づいたことがあります。会社主導の研修で、こちらに到着した時点ではいかにも連れてこられたというような覇気のない表情をしている社員さんも中にはいらっしゃるのですが、自然豊かなアウトドア環境で研修し、BBQをして焚火をする頃には、着いた時とはまったく違うイキイキとした表情を誰もが見せてくれるのです。お客様の様子を目の当たりにして、スノーピークが提唱するアウトドアの力、自然の力をあらためて実感しました。

 

自然豊かな葉山で働く私たちの職場環境が幸せであることもあらためて感じています。弊社は「自然の中で、愉しく暮らす」を住宅づくりのコンセプトとして、CAMPING OFFICEを含め自然の中で過ごすレジャー事業にも手を広げていますが、私たちが目指すものが間違っていないという確信をもつようになりました。

ユニバーサルコミュニティの実現を目指す

ユニバーサルコミュニティの実現を目指す

--- 今後取り組んでいきたいことがあればお聞かせください。

スターホームの建築、福祉、レジャーという3つの事業を統合し、葉山からユニバーサルコミュニティの実現を目指していきたいと思っています。具体的には、敷地内にキャンプ場に加えてレストランをオープンし、障がい者に働く場を提供し、障がい者の皆さんが社会に出て地域とつながる拠点をつくるということです。

 

今の社会では、作業所やグループホームなど障がい者が活動、生活する場所はありますが、健常者とは隔離されていて、本人や家族は地域と接点をもつことができません。私たちは障がいの有無に関わらず、誰もが自然・地域と共生して豊かに暮らすことができるコミュニティをつくりたいのです。

 

レストランでは、地域の農家で採れる食材や害獣駆除で処分されてしまうシカやイノシシなどをジビエとして提供する予定です。葉山では生産緑地法の影響で、農地の活用に頭を悩ませている農家が多くいます。その土地活用の手段として農家レストランを軸にしたユニバーサルコミュニティをつくることは有効です。また、三浦半島ではシカやイノシシが頻出しており、人間の都合で駆除され、処分されています。レストランでその命をありがたくいただくことで、循環型ビジネスを創出していけたらと考えています。

ユニバーサルコミュニティは課題解決の手段

ユニバーサルコミュニティは課題解決の手段

--- 社会や地域にある課題を解決するために考えられたのが、ユニバーサルコミュニティの構想なんですね。

そうですね。障がい者やその家族の問題、農家や害獣駆除の問題などは、自分と直接関係しない限り、問題があることにさえなかなか気づくことはできません。関心をもっていない方に来てもらって、地域課題に気づいたり、命をいただいて生きていることに感謝したりする機会をつくることは、社会をよりよい方向に進めるための第一歩ではないでしょうか。

 

もちろん押し付けるようなものではなく、ここに来て楽しい時間を過ごしてもらった後に新たな気づきを得てもらえたらうれしいです。そして、ユニバーサルコミュニティ事業を推進していくことで、次の世代に何かよい足がかりを残すことができれば、それは価値のあることではないかと思っています。

スターホーム株式会社
Profile

スターホーム株式会社

代表取締役

星 武司 (ほし たけし)氏

1968年、横須賀生まれ。先代より30歳のときに事業継承した工務店は今年創業55年目。地域交流や貢献の場として自社の敷地内にキャンプ施設をオープン。趣味と実益を兼ねて購入したキャンプトレーラーで毎月愛犬連れの家族旅行を愉しんでいる。

スターホーム株式会社
Profile スターホーム株式会社

代表取締役

星 武司 (ほし たけし)氏

1968年、横須賀生まれ。先代より30歳のときに事業継承した工務店は今年創業55年目。地域交流や貢献の場として自社の敷地内にキャンプ施設をオープン。趣味と実益を兼ねて購入したキャンプトレーラーで毎月愛犬連れの家族旅行を愉しんでいる。

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