---共同研究の検証結果について総評をお聞かせください。結果を踏まえ、アウトドア会議はどのような企業におすすめでしょうか。
今回の検証で、アウトドア会議は主体性・関係性・創造性の向上において、大きな効果を持つことが明らかになりました。会議の直後だけではなく、実施二週間後に同じ項目でアンケートを取りましたが、いずれも屋内会議より良い結果が出ています。当初考えていた以上の結果が得られたのは、アウトドア会議を含めたプログラム全体の内容と流れがよく練られているからこそ、と言えるでしょう。
社員の主体性、関係性、創造性を高めたいというニーズは、いずれの企業も持っています。そのためアウトドア会議はどの企業にとっても有効だと思いますが、特にイノベーションが必要な企業にはおすすめです。
残念ながら、最近はイノベーションを起こす日本企業が見受けられません。自分で考えて行動できない人ばかりが集まっても、変革は起きないでしょう。日本を元気にするためにも、主体性、創造性の高いイノベーション人材の育成に取り組まなければなりません。
実際、創造性の発揮には、堅苦しい会議よりも発散型、リラックスしたスタイルの会議の方が有効です。日本はきまじめな会社が多いのですが、コロナによって会社は仕事をする場所ではなく、人と人が集まる場所だと考え方を転換している会社もあるので、おおいに期待したいところですね。