お問い合わせ・資料
4分で読了

幸福学の前野教授も驚いたアウトドア会議の効果とは? Vol.2

幸福学の前野教授も驚いたアウトドア会議の効果とは? Vol.2

アウトドア会議をビジネスに取り入れることで、どのような効果が得られるのか。

 

スノーピークビジネスソリューションズは、幸せを科学的に分析する幸福学の第一人者である前野隆司教授の協力を得て、多くの企業様に活用いただいているアウトドア会議の有効性を検証する共同研究を行いました。

 

前野教授にとっても驚くべきものだったという、今回の検証結果。あらためて見解をうかがうとともに、人間にとっての自然の存在意義やアウトドア会議の導入をすすめたい企業などについても、お話しいただきました。日本の企業と、そこで働くすべての人々の未来に役立つヒントがつまっています。ぜひ、ご覧ください。

エビデンスの検証

【調査内容】

 

屋内会議とアウトドア会議を実施した際に下記のアンケートを行い、収集したデータをもとに「感情」と、人間性を構成する「主体性・関係性・創造性」にあたえる変化を分析した。また、プログラム毎に効果の有効性も比較している。

アウトドア会議の効果を科学的に立証

---共同研究をしたアウトドア会議の効果検証はいかがでしたか?

 

アウトドア会議のすばらしさは、一度経験すれば誰もがわかると思うんです。スノーピークビジネスソリューションズさんも社員とのエンゲージメントの向上や取引先との商談の盛り上がりなど、いろいろなメリットを実感されてビジネス展開を始められたんですよね。

 

その効果は導入企業が着々と増えていることからもうかがえますが、今後はデータでも有効性を紹介するために屋内会議とアウトドア会議では何が違うのか、科学的なエビデンスを取りたいとご相談をいただきました。私としても自然と幸せの関係性については、ぜひ研究してみたいと考えていましたので、共同研究として効果測定に取り組むことはワクワクする作業でしたね。

お互いに自分たちの取り組みを広げることで、社会の役に立てるという想いで進めていますから、取り組み方の熱量が違う。本当に良いチームとして研究に取り組めたと思っています。

 

 

---検証を進めるにあたり注目された点は?各項についての見解をお聞かせください。

 

屋外オフィスの効果に関しては、実は既に欧州などで研究が行われており、有効な結果が出るだろうとは想定していました。ただ、テント設営や焚火トークなど独自のプログラムが組み込まれたスノーピークビジネスソリューションズのサービスにどんな結果が出るのか、各プログラムがどのように幸せに影響するのか、興味をもって見ていきました。

 

調査項目については、かなり時間をかけて協議を行いましたね。アウトドア会議の目的を洗い出し、学術的な観点からも情報提供しながら、社会課題の解決に不可欠で人間性の回復につながる要素として主体性・関係性・創造性の向上を選定しました。結果として、しっかりとした根拠のあるエビデンスが取れたと考えています。

 

では、一つひとつの項目について見ていきましょう。

主体性の向上

主体的に参加できた人が73% 自ら取り組む姿勢が大きく向上

主体性については、こちらが目を見張るようなすばらしい結果が出ました。私の幸福の研究でいう、やりがいを感じる「やってみよう因子」と、自分らしく生きる「ありのまま因子」に関連した質問に対して、屋内会議よりアウトドア会議の方が大幅に上昇しています。

 

社会課題で取り上げたように、今、日本は主体的に働く人が少なく、仕事に対してやらされ感がある、やる気がないと答える人が多くなっています。しかし、今回の調査では「主体的に参加できている」の項目は、屋内会議に比べてアウトドア会議の数値が大きく上回る結果となりました。普通、このような調査では10%でもアップすれば十分に効果があったと判断するのですが、この上昇は驚くべき結果だと思います。

 

まさしく人間の幸せのために重要なこと、人間の本質的なあり方の部分が、ぐっと上がっており、アウトドア会議の有効性を表す象徴的な結果と言っていいでしょう。

前野隆司(まえの・たかし)氏
Profile

前野隆司(まえの・たかし)氏

慶應義塾大学大学院
システムデザイン・マネジメント研究科教授 
慶應義塾大学
ウェルビーイングリサーチセンター長兼務

1984年東京工業大学卒業、1986年同大学院修士課程修了。博士(工学)。キヤノン株式会社、カリフォルニア大学バークリー校訪問研究員、ハーバード大学訪問教授等を経て現職。日本機械学会賞(論文) (1999年)、 日本ロボット学会論文賞 (2003年)、日本バーチャルリアリティー学会論文賞 (2007年)などを受賞。専門は、 システムデザイン・マネジメント学、 幸福学、 イノベーション教育など。

前野隆司(まえの・たかし)氏
Profile 前野隆司(まえの・たかし)氏

慶應義塾大学大学院
システムデザイン・マネジメント研究科教授 
慶應義塾大学
ウェルビーイングリサーチセンター長兼務

1984年東京工業大学卒業、1986年同大学院修士課程修了。博士(工学)。キヤノン株式会社、カリフォルニア大学バークリー校訪問研究員、ハーバード大学訪問教授等を経て現職。日本機械学会賞(論文) (1999年)、 日本ロボット学会論文賞 (2003年)、日本バーチャルリアリティー学会論文賞 (2007年)などを受賞。専門は、 システムデザイン・マネジメント学、 幸福学、 イノベーション教育など。

この記事をシェア
お役立ち資料 お問い合わせ