お問い合わせ・資料
6分で読了

【スノーピークDX】物流の生産性向上を実現
スノーピーク 物流部速配課への工程管理システム導入

【スノーピークDX】物流の生産性向上を実現
スノーピーク 物流部速配課への工程管理システム導入

スノーピーク製品の物流を一手に担う物流部速配課では、物流業務効率化のためのDX施策を積極的に取り入れています。2022年には、物流に関わる工程別作業時間の記録・集計をし、現状を把握するための新システム「KouTeiSTARTER」を導入しました。

 

その狙いは、工程別作業時間の現状をデータで正確に把握し、問題点を洗い出すことでリードタイムの短縮や段取りの効率化を実施することです。さらには、集計データを分析し、将来的な物流におけるデータドリブン戦略を加速することにあります。

 

今回は、スノーピークビジネスソリューションズが支援した速配課への工程管理システム導入と、その活用を図るプロジェクトについてご紹介します。

物流部速配課が抱えていた工程管理における課題

物流部速配課が抱えていた工程管理における課題

工程別作業時間を正確に把握し、物流キャパシティを確保したい

スノーピークでは製品の入荷からピッキング、梱包、出荷までの一連の作業をすべて新潟県見附市にある戦略的物流拠点「スノーピークオペレーションコアHQ2」で行なっており、それらの業務は物流部速配課が一手に担っています。

 

速配課では、売上拡大に伴う物流量の増加を受けて、物流キャパシティを確保するため、工程別作業時間の現状を正確に把握しようとする動きがありました。その際、現状の運用では課題があることが見えてきました。

 

 

工程別作業時間の把握における課題点

・現場で使用しているシステムでは詳細な作業時間を取得できない

現状の物流管理システムでは詳細な工程別作業時間を取得できず、システムを使用していない作業も多いため全体把握が難しい

 

・実作業時間の把握が困難

現場では進捗状況をホワイトホードや作業日誌で手書き管理しており、管理に手間がかかる。また、作業実施者の作業能力を正確に把握できない

 

これらの課題はスノーピークビジネスソリューションズ(以下、SPBS)がノウハウをもつ工程管理のベースシステム「KouTeiSTARTER」によって改善が可能だったため、システムの開発・導入にとりかかることになりました。

工程管理システム「KouTeiSTARTER」を導入

工程管理システム「KouTeiSTARTER」を導入

現場を把握し、現場が使いやすいシステムを構築

新システム導入するにあたり、SPBSのプロジェクトメンバーがまず取り組んだのは、現場を把握することです。

 

物流工程は企業ごとに様々な業務がありますが、各現場でどのような工程があり、どれくらいの時間・労力がかかっているのか、また現在のシステムはどのような仕組み・運用になっているのか。現場の朝礼や作業にSPBSのメンバーも参加するなどして現状を把握し、それに基づいて、合理的かつ現場の既存システムとうまく共存するシステムを構築していきました。

 

新システムによる工程管理の仕組みはいたってシンプル。各工程において、作業担当者が開始時間および終了時間をハンディターミナルで登録するだけです。しかし、作業担当者にとっては、これまでなかったひと手間が追加されることになります。作業担当者の負荷を減らすため、現場からの声を取り入れて、既存システムと同じハンディターミナルを使用し、ボタンの割り振りを統一しました。また、シンプルな設計で手入力を極力なくし、バーコード等の読み取りを活用するといった操作性にも配慮しています。

 

また、これまでのアナログな管理方法だと、工程別作業時間をおおよそでしか集計することができませんでしたが、新システム導入によって細かく記録・分析できるようになりました。工程別作業時間の正確な把握は、将来的に現場や会社にどのような価値をもたらすのかというプロジェクトの意義を、作業担当者にまで周知した点もポイントです。

工程管理システム導入による3つの効果

工程管理システム導入による3つの効果

工程管理を正確かつ効率的に実施し、業務改善と戦略策定に活用

工程管理システム「KouTeiSTARTER」を導入したことで正確な工程別作業時間の把握が可能になったことに加えて、工程別作業時間を把握するための時間の短縮、さらには蓄積したデータの可視化・分析が可能になりました。

 

1.工程別作業時間の正確な把握を実現

以前は工程別作業時間の詳細を把握できなかったが、新システム導入後はハンディターミナルを使って作業者が工程の開始と終了を読み取ることで、各工程の作業時間実績を正確に確認できるようになった

 

2.工程管理のための作業時間を短縮

以前は30分に1回進捗を確認し、ホワイトボードや作業日誌に記入。終業前には一日の工程管理を手動で集計していた。システム導入後はそれらの作業は必要なくなり、年間で約360時間の工数削減となった

 

3.データ分析ツールとの連動による業務改善と戦略策定

工程別作業時間の実績データは分析ツール「DOMO」と連動させることで、必要なデータの抽出、可視化ができるようになった。それにより、ネックとなっている工程を特定し、リードタイムの短縮、段取りの合理化といった速配課の業務効率向上に役立てるとともに、将来的な物流戦略の策定、さらには社員の適正な能力分析や人材教育などにも活用を検討できるようになった

実際に使用したスノーピーク社員の声

実際に使用したスノーピーク社員の声

既存システムに慣れている人にも、新しい人にも使いやすい

現場の声を反映して、これまで活用していたハンディターミナルと同じものを使用し、現場が使いやすいように工夫していただけたので、導入のハードルが下がり、早い段階から操作に慣れることができました。シンプルな設計で誰でも操作がしやすいです。

 

作業時間を把握し、業務の標準時間が明確に

どの作業にどれだけの時間がかかっているのかを正確に把握できるようになったことで、業務の標準時間が明確になりました。ボトルネックの特定も以前に比べて容易にできるようになっています。

 

今回はスノーピークの物流部門を担う速配課へ、工程管理システムを導入したプロジェクトについてご紹介しました。SPBSのGENBA改善コンサルティングでは、ベースシステム「KouTeiSTARTER」によるシンプルで正確な工程管理の導入・定着支援、そして分析ツールの連動までをワンストップで提供しています。工程管理はデータを収集しただけでは価値をもちません。収集したデータを分析し、次のアクションへつなげるための土台づくりを支援しています。

 

 

・KouTei STARTER(工程管理システム)​ 

現場におけるさまざまなデータ管理パターンを、​用途や目的別の基本機能に絞ってiSTARTER®としてシリーズ化。​必要最低限の機能だけを備えたシステムで、​お客様の現場運用に合わせた機能を拡張可能。​「まずはシンプルに始める」を実現させるシステムです。​ 

>>KouTei STARTER(工程管理システム)について詳しくはこちら​ 

この記事をシェア
お役立ち資料 お問い合わせ