スノーピークビジネスソリューションズ代表の坂田です。
このコラムでは、私たちの会社が大切にしている価値観や目指す未来について、みなさまにお伝えしていきたいと考えています。
読んでくださった方にとって、新たな「気づき」となり、日々の暮らしや働き方がよりイキイキとワクワクするものになれば幸いです。
    スノーピークビジネスソリューションズ代表の坂田です。
このコラムでは、私たちの会社が大切にしている価値観や目指す未来について、みなさまにお伝えしていきたいと考えています。
読んでくださった方にとって、新たな「気づき」となり、日々の暮らしや働き方がよりイキイキとワクワクするものになれば幸いです。
多くの企業が「リーダーシップの重要性」を認識していますが、それと同じくらい大切なのがフォロワーシップです。
 
成果を上げる組織にはリーダー像ばかりが注目されがちですが、リーダー一人では組織は動きません。状況を読み取り、適切なタイミングで支える力を発揮するフォロワーがいるからこそ、リーダーの決断やチームの行動は効果的に機能します。
私たちはフォロワーを「リーダーの指示を伝える存在」ではなく、「主体的にリーダーと協働し、チームの成果を引き出す存在」と捉えています。フォロワーシップを備えた人材こそ、変化の激しい時代に組織をしなやかに成長させる原動力となります。
          私たちのアウトドア研修では、参加者は誰もがリーダーにもフォロワーにもなります。
タープを張る、焚火を起こす、調理をする──自然の中での活動は常に変化し、状況に応じて必要な役割が次々と生まれます。
例えばタープ設営では段取りを決める人がリーダーとなり、終われば別の人が火起こしをリードします。焚火の火が弱まれば、他の誰かが気づいて薪を足す。こうしてリーダーシップは自然に移り変わり、誰もがフォロワーとして支える経験を重ねていきます。
 
この“役割の流動性”こそが、現代の組織づくりに欠かせない学びです。
実際の組織やプロジェクトでも、状況やテーマによってリーダーを交代させることが有効です。
あえて役割を入れ替えることで、経験の浅いメンバーには挑戦と成長の機会が生まれます。また、ベテランがフォロワーに回ることで、支援する視点を養うことができます。
一方で、リーダー気質の人はフォロワーの立場を経験する機会が少なく、メンバーの感じ方を理解しきれないまま突っ走ってしまうこともあります。だからこそ、リーダーシップとフォロワーシップの双方を経験することが、一人ひとりを柔軟で協働力の高い存在へと育てるのです。
スノーピークビジネスソリューションズのアウトドア研修では、この「リーダー交代」を自然の中で体験できるようにデザインしています。
場面ごとにリーダー役が変わることで、リーダーとしての難しさも、フォロワーとして支える意義も実感できます。その経験は、業務に戻った後のプロジェクト推進にも確実に活かされていきます。
          フォロワーシップは単なる受け身ではありません。リーダーを主体的に補佐し、仲間の力を引き出し、場を支え、チームで成果を生み出すための能動的な行動です。
 
例えば、データを整理して意思決定を支える人、会議の流れを整える人、周囲の意見を拾い上げる人。こうした目立たずとも組織の推進力を支える存在がいてこそ、リーダーは判断に集中でき、チームは力を発揮できます。
私たちの研修は、このフォロワーシップを「偶然」ではなく「必然的に」育むようデザインされています。
自然の中では、作業そのものが人を動かし、五感が研ぎ澄まされることで互いの行動や感情に敏感になります。さらに、火を囲み、同じ釜の飯を分かち合い、役割を交代しながら進める体験は、座学の研修では得られない学びを生み出します。
こうした協働体験を通じて、参加者は自らのリーダーとしての資質と、フォロワーとしての力を同時に育む機会を得られるのです。
健全なフォロワーシップが根づいた組織は、特定のリーダーに依存せず、変化への対応力を高めます。誰もがリーダーにもフォロワーにもなれる柔軟な文化が、未来を切り拓くチームをつくっていくのです。
私たちは、自然と人、人と人をつなぐ場を通じて、協働から生まれるフォロワーシップを組織づくりに活かし、変化に強くしなやかな企業文化を育む──その実現を支援します。
            坂田 真也(さかた・しんや)
代表取締役社長
          2009年に入社し、システム営業部に配属され1,000社以上の製造現場を回り、システム提案及び導入支援を行う。
2015年よりクラウドソリューション事業の責任者となり、コンサルティング業務を確立させ、顧客の様々な業務効率化や働き方改革を支援。
その後、ビジネスにアウトドアを取り入れたキャンピングオフィス事業の責任者や、スノーピークグループのDX支援を推進する責任者を歴任し、2024年に代表取締役社長に就任。
        
                代表取締役社長
        2009年に入社し、システム営業部に配属され1,000社以上の製造現場を回り、システム提案及び導入支援を行う。
2015年よりクラウドソリューション事業の責任者となり、コンサルティング業務を確立させ、顧客の様々な業務効率化や働き方改革を支援。
その後、ビジネスにアウトドアを取り入れたキャンピングオフィス事業の責任者や、スノーピークグループのDX支援を推進する責任者を歴任し、2024年に代表取締役社長に就任。