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【さぁ、そろそろ、焚火を囲んで話そう_Vol.57】
AI時代に成果を決めるのは「人と人の関係」
― テクノロジーが進化するほど、協働体験の価値が高まる理由 ―

【さぁ、そろそろ、焚火を囲んで話そう_Vol.57】
AI時代に成果を決めるのは「人と人の関係」
― テクノロジーが進化するほど、協働体験の価値が高まる理由 ―

スノーピークビジネスソリューションズ代表の坂田です。

このコラムでは、私たちの会社が大切にしている価値観や目指す未来について、みなさまにお伝えしていきたいと考えています。

読んでくださった方にとって、新たな「気づき」となり、日々の暮らしや働き方がよりイキイキとワクワクするものになれば幸いです。

AIが進化するほど問われるもの

AIの進化によって、私たちの仕事はこれからますます便利になっていくと思います。
資料作成、情報整理、分析、議事録作成、アイデアのたたき台づくり、さらには判断と実行まで担い、自律的に仕事を推進してくれる状態にまでなってきています。

 

こうした変化を見ると、「これからはAIをいかに導入するかが重要だ」と考え、さまざまな業務へAIを展開し、事業そのものを変えていこうとする動きも多く見られます。

私たちは、そうしたアクションを考えるうえで、もう一つ大切なことがあると考えています。

 

それは、AIが“仕事を速くする”時代だからこそ、成果を決めるのは“人と人の関係”になるということです。

 

この考えは、私たちがOffice365(現在のMicrosoft 365)のリセラーとして事業を展開し始めた頃に、強く感じていたこととよく似ています。

便利な道具が入っても、組織が変わるとは限らない

便利な道具が入っても、組織が変わるとは限らない

Office365が広がり始めた当時、多くの企業が「これで情報共有が進む」「コミュニケーションが活性化する」「働き方が変わる」と期待していました。

 

実際に、その機能としてはその通りだったと思います。

しかし、現場で起きていたことは必ずしもそうではありませんでした。

 

関係性の良い組織では、TeamsやSharePointといった仕組みが自然に活用され、情報共有や相談もスムーズに進んでいきました。

 

一方で、関係性が十分に築かれていない組織では、ツールだけ導入しても活用されず、形式的に使われるだけで、本当に重要な情報は共有されないまま個人に閉じてしまうケースも多く見られました。

 

想像してみると分かりやすいですが、直接「ちょっといいですか?」と話しかけられない相手に、チャットで同じ言葉を送ることは難しいものです。

 

つまり、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)は、それ自体が組織を良くするわけではなく、もともとの組織の状態が活用度に大きく影響するということです。

 

私はAIにも同じことが言えると考えています。
AIは非常に強力な道具ですが、組織の関係性が整っていなければ、その価値を十分に引き出すことはできません。

AIが普及するほど、「関係の質」が成果を左右する理由

なぜ、AIが活用されるほど関係の質が重要になるのか。
その理由は、AIが得意なことと、人にしかできないことの違いにあります。

 

AIは、速く処理することを得意としています。

情報を整理する、論点を並べる、選択肢を出す、一定の精度で文章を整える。こうした“処理”の領域は、今後ますますAIが担っていくでしょう。

 

この流れが進むほど、企業間の差はつきにくくなっていきます。

誰でも、ある程度の速さで、ある程度の品質のアウトプットを出せるようになるからです。

 

では、そのとき何が差になるのか。
 

それは、

何を問いとして設定するか」

「どのように意思決定するか」

「誰がどう動くか」

です。

 

この領域は、人と人との関係が深く関わるゾーンに入っていきます。

 

関係性が十分でない組織では、本音が言えず、違和感も伝えられず、反対意見も出にくくなります。

会議は無難な結論に流れ、実行段階では納得感がないまま空回りしていきます。

 

AIがどれだけ優れた提案をしても、それをどう解釈し、どう意思決定し、どう実行につなげるかの部分で詰まってしまいます

 

一方で、関係性の良い組織では、率直な対話が生まれ、多様な視点が持ち寄られ、問いそのものが深まります。

そして決まったことに対して、互いに信頼を持って行動することができます。

 

つまりAI時代は、処理の質ではなく、協働の質が成果の差を生む時代になっていくと考えています。

だからこそ、協働体験を設計する価値が高まる

だからこそ、協働体験を設計する価値が高まる

私たちスノーピークビジネスソリューションズが提供しているアウトドア研修(Outdoor Synergy Design)や、コミュニケーションが生まれやすいように設計されたオフィス空間デザイン(Office Culture Design)は、まさにこの課題に向き合う取り組みです。

 

 

アウトドア研修では、自然環境の中で五感が刺激され、普段の役職や肩書から離れた協働体験が生まれます。

みんなで一緒に設営し、火を囲み、対話する。

そのプロセスの中で、普段の会議室では見えにくい相手の人柄や考え方が見えてきます。

 

これは単なるレクリエーションではなく、関係の質を変えるための協働体験のデザインだと考えています。

 

また、オフィス空間も同じです。
固定化された机と椅子、会議のためだけの会議室では生まれにくい対話も、転地効果のように“違う場所に来た”という印象を持つキャンプ風のデザインの場にいることで、意識や発想が変わりやすく、お互いに話しやすい雰囲気をつくることができます。

 

 

AIが広がる時代に必要なのは、AIを導入することだけではありません。
AIが活きる組織状態をつくることです。
その土台になるのが、関係の質です。

テクノロジーの時代に、ますます人間らしく働くために

私たちは、自然の力とテクノロジーの力を対立するものではなく、両方が必要だと考えています。

 

テクノロジーは仕事を効率化し、可能性を広げてくれます。
一方で、自然や協働体験は、人が本来持つ感性や関係性を引き出してくれます。

 

AIの時代が進むほど、企業は「人が何を感じ、どうつながり、どう協働するか」を問われるようになると思います。

 

便利な道具が増えるからこそ、その道具を活かせる組織であるかどうかが問われる。私はそこに、これからの組織づくりの本質があると思っています。

 

だからこそ私たちは、単に研修を提供したいわけでも、空間をデザインしたいわけでもありません。


人と人との関係を整え、協働の質を高め、テクノロジーが本当に活きる組織をつくること


そのために私たちが存在していると考えています。

 

AI時代だからこそ、人間らしく働く意味が問われます。

その答えは、きっと人と人の間にあるのではないかと感じています。

 

坂田 真也(さかた・しんや)
Profile

坂田 真也(さかた・しんや)

代表取締役社長

2009年に入社し、システム営業部に配属され1,000社以上の製造現場を回り、システム提案及び導入支援を行う。​
2015年よりクラウドソリューション事業の責任者となり、コンサルティング業務を確立させ、顧客の様々な業務効率化や働き方改革を支援。
その後、ビジネスにアウトドアを取り入れたキャンピングオフィス事業の責任者や、スノーピークグループのDX支援を推進する責任者を歴任し、2024年に代表取締役社長に就任。

坂田 真也(さかた・しんや)
Profile 坂田 真也(さかた・しんや)

代表取締役社長

2009年に入社し、システム営業部に配属され1,000社以上の製造現場を回り、システム提案及び導入支援を行う。​
2015年よりクラウドソリューション事業の責任者となり、コンサルティング業務を確立させ、顧客の様々な業務効率化や働き方改革を支援。
その後、ビジネスにアウトドアを取り入れたキャンピングオフィス事業の責任者や、スノーピークグループのDX支援を推進する責任者を歴任し、2024年に代表取締役社長に就任。

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