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【スノーピークDX】アパレル検品工数70%減!
スノーピーク店舗への入荷検品システム導入

【スノーピークDX】アパレル検品工数70%減!
スノーピーク店舗への入荷検品システム導入

2014年秋冬シーズンからスタートしたスノーピークのアパレル事業。アウトドアで身に付けるための機能性を備えながら、都市生活においても快適な着心地とデザイン性を担保し、キャンパーのみならず、幅広いお客様に支持をいただいています。今ではメンズ、ウィメンズ、キッズ、アクセサリーなど豊富なアイテムを取り揃え、全国の直営店および販売店で展開しています。

 

アパレル商品の取り扱いが多い店舗を中心に、入荷検品の業務効率化を図るシステムを2021年夏より導入しました。現場目線、プロセス共有の重要性を再認識することとなったシステム開発から導入、定着に至るまでの道のりをご紹介します。

テーマは入荷検品の業務効率化

テーマは入荷検品の業務効率化

アパレル商品の入荷検品作業を効率化したい

スノーピークのアパレル商品は、新潟にある物流拠点「スノーピーク オペレーション コア HQ2」から各店舗に配送されています。配送の際の出荷検品には商品のトレーザビリティ確保のため、RFIDタグを活用し、商品にさまざまな情報を紐づけしています。

 

そのため、各商品にはRFIDタグがついていますが、店舗側でのRFID活用はまだ模索段階でした。そこで、まずは工数のかかる商品の入荷検品に活用できないかと考え、私たちスノーピークビジネスソリューションズ(以下、SPBS)が店舗での運用にマッチするシステム開発を支援することになりました。

 

【店舗での課題】

・物流拠点から送られてくる商品についているRFIDタグの有効活用

→物流拠点で導入したRFIDを店舗側でもうまく活用し、商品管理や業務効率化に役立てたい

 

・入荷検品作業は現物を一つひとつ確認しながら行なっていた

店舗での入荷検品は商品に同封された納品書と現物商品を1点ずつ照らし合わせて確認していたため、作業時間がかかっていた

アパレル業界で活用が広がるRFID技術

RFIDとは、タグに電子情報を付与して商品に取り付け、電波によって非接触でその電子情報を読み取る自動認識技術のこと。

RFIDを入荷検品システムに活用することで、商品タグのパーコードを1点ずつ読み込むといった作業は必要なくなり、複数の商品情報を一気に読み取ることができます。また、RFIDタグは棚卸しやセルフレジ等にも活用できるため、ここ最近ではアパレル業界で著しく普及が進んでいます。

システム開発から多店舗展開までの道のり

大切なのは、現場目線とプロセス共有

システムは直営店舗「スノーピーク久屋大通公園」で先行導入することになり、店舗に足を運び、「なぜシステム開発をするのか」「どんなシステムが必要なのか」を現場メンバーと共有し、開発プロセスも共有しながらプロジェクトを進めていきました。

 

システム構築で課題となったのは検証の部分です。試作モデルを現場で検証してもらうと、現場からは「問題なし」という回答が返ってきます。ですが、店舗は日々の業務に忙しく、検証に十分な時間を費やせていない場合があります。現場メンバー全員がシステムを熟知してはいないので、「どう改善したらいいのか分からず伝えづらい」といった心理も働きます。

今回のプロジェクトでは、システムを現場で試行錯誤しながら現場の意見を反映し、改善を繰り返したことで、使いやすいシステムを構築することができました。現場目線の大切さ、プロセス共有の大切さをあらためて認識する機会となりました。

 

「スノーピーク久屋大通公園」でのシステム導入後は、新潟のHeadquarters、関東、関西、九州など全国8つの直営店舗へシステムを展開しました。多店舗展開の際は、各店舗にSPBS側の担当者をつけ、現場の声を拾いながら導入支援と定着までの現場フォローを行いました。入荷検品の作業状況や環境は各店舗で異なるため、どういった運用が一番良いのかを現場と一緒になって考える必要があり、ここでも現場目線、プロセス共有が重要となりました。また、機会があるごとにシステムの責任者が現場へ足を運び、対面でコミュニケーションをとることで関係構築を図りました。

業務効率化の先にある価値提供時間の創出

入荷検品の作業時間70%削減を実現

RFIDを活用した入荷検品システムを導入したことで、各店舗で検品の際に平均1.5時間かかっていた作業時間は、平均0.5時間に削減

作業時間を約70%削減することができました。

 

【入荷検品システム導入の効果】

(before)

段ボールを開封し、商品を一点ずつ納品書と照らし合わせて目視で検品

(after)

ダンポールを開封することなく、中に入っている商品情報を一括読み取りして検品

 

(before)

目視で検品した納品書をもとに、手入力で商品の入荷登録をしていた

(after)

読み取りをする端末とPCが連携しているため、入荷情報の入力は不要

業務効率化は、お客様への価値提供のため

店舗への入荷検品システム導入は、単に業務効率化が目的ではありません。アパレルの取り扱いが多い店舗ではお客様への価値提供時間をよりいっそう捻出したいという考えがあり、そのためのシステム導入だったのです。

入荷検品システムを導入した店舗では、業務効率化が実現したことで接客や店舗のディスプレイ施策などに時間を費やせるようになり、プロジェクトスタート時に掲げたゴールに向かって成果が出始めています。

より良い店舗運営のためのDX支援

現場に寄り添うシステムでさらなる業務効化を目指す

店舗の現場改善に向けて次に取りかかっているのは、入荷予定データの自動取得です。店舗に届いた商品の入荷検品システムは構築できましたが、入荷予定データの取得は現状手動で行っています。入荷予定データの取得を自動化できれば、さらなる業務効率化を実現できます。

 

また、RFIDは電波を用いているため、電波をさえぎる金属が多く使われているアウトドア製品の入荷検品に活用するには課題があります。今後は課題をクリアにし、アウトドア製品の入荷検品に最適なシステムの構築にも着手していきたいと考えています。

店舗担当者の声

店舗担当者の声

RFIDを活用することで圧倒的に早くなった

・アパレル商品のシーズンの入れ替えの時期は、1日で100点ほどの入荷検品を行うことがあり、RFIDを活用することで、手で数えるより圧倒的に早く時短になっています。作業時間が短くなったことで、システムの導入後はお客様と会話をする時間を増やすことができました。

 

・システムに関して、わからないことがあった際はSPBSのスタッフの皆さんが親身になってフォローしてくれてありがたいです。依頼もしやすく、急ぎの対応もいつもすごく丁寧に説明をしてくれています。

 

今回は、店舗の業務効率化を実現した入荷検品システム導入のプロジェクトについてご紹介しました。アパレルに限らず、店舗の業務改善に終わりはありません。よりよい店舗運営を支援し、各店舗がお客様へ提供する価値を最大化できるよう、これからも現場目線、プロセス共有を大切にしながらDX支援を行なっていきます。

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